今日から八月。
七月末に採点や成績付けに追われたせいか、このところ持病のぎっくり腰や腰痛に見舞われて元気をなくしていましたが、ようやく痛みが少し和らぎ、歩行も正常を取り戻しつつあるというところまで辿り着きました。
サンドは自分自身の体つきについてはあまり語っていませんが、Histoire de ma vie(『我が生涯の記』)の中でパスポートに書かれている紹介をコピーしたと次のように書き残しています。
「瞳は黒、髪の色は黒、平均的な額、顔色血の気なし、形のいい鼻、丸い顎、唇の大きさは中くらい、身長は足四本と親指十本、特記事項は特になし」
"yeux noirs, cheveux noirs, front orndinaire, teint pale, nez bien fait, menton rond, bouche moyenne, taille quatre pieds dix pouces, signes particuliers, aucun. "
ここで身長について書かれている足四本と親指十本とは、一体何を意味するのでしょうか。フランス人の友人に訊いて調べてみると、次のようなことになるようです。
親指1本=2,54cm ⇒ 親指十本= 25, 4cm
足一本=親指12本 2,54cm×12=30、48cm 30、48cm×4=121,92cm
121,92cm+25,4cm=147,32cm
つまり、サンドの身長は約147cm だったというわけです。
今日では小柄な女性ということになりますが、当時のフランス人女性としては平均的な身長だったのかもしれません。
メートル法が確立し法制化されたのはフランス革命の時だったことはよく知られていますが、巻き尺や物差しが現代のように普及していたとは思われない時代に、人々はこのように手や足の指を使って計測するという知恵を駆使して物を測っていたのですね。それにしても、足一本が親指十二本分に相当するというのは大発見。というのか、フランス人らしい独創的な数え方のように思われます。
1pouce=2,54cm ⇒ 10 pouces= 25, 4cm
1pied=12 pouces=2,54×12=30、48cm×4=121、92cm
4pieds et 10pouces, cela fait donc 121、92cm+25,4=147,32cm soit 1m47.
Ca fait 1,47m exactement.
un grand merci a Sylvie pour cette explication.