西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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『告白的読書論』

2015年03月24日 | 手帳・覚え書き
『告白的読書論』
人はなぜ本を読むのか。時を忘れて読みふけった思い出や、長大な作品を意地になって読み通した経験は
誰にでもあるだろう。まったく歯が立たない本、価値観や存在を揺さぶられるような危険な書物も、読書
体験には欠かせない。著者が成長していく時代、書物は、まばゆい、あるいは妖しい光を放っていた。
書物への感謝に満ちた、赤裸な読書体験記。

著:石井洋二郎
出版社:中央公論新社
発行年月:2013年01月
シリーズ名等:中公文庫 い119-1



『フランス的思考 野生の思考者たちの系譜』
「理に合ったもの」だけをすくい上げ、正確な判断を得ようとする、デカルト起源の合理主義。自国の言語・
歴史の普遍性に対する信頼から根を広げた普遍主義。両者こそフランス的思考の根幹とされるが、一方には、
反合理主義・反普遍主義の脈々たる流れがある。この地下水脈から養分を吸い上げ、豊饒な地平を切り開いた
サド、フーリエ、ランボー、ブルトン、バタイユ、バルトらを読み解くことで、フランス的思考の本質に迫る。

著:石井洋二郎
出版社:中央公論新社
発行年月:2010年12月
シリーズ名等:中公新書 2087



『文学の思考 サント=ブーヴからブルデューまで』
本の内容
文学をいかに開くか。多彩な文学理論をたどる、開かれた読みへの探求。
目次
1 作品の「内部」と「外部」
2 還元への欲望―サント=ブーヴ
3 科学としての批評―テーヌ
4 芸術と自我―プルースト
5 形式の探求―ヴァレリー
6 自由と倫理―サルトル
7 新しい小説へ―ロブ=グリエ
8 読むことの快楽―バルト
9 外部の回帰―ブルデュー
ISBN
978-4-13-083028-7

著者/訳者
石井洋二郎/著
出版社名
東京大学出版会 (東京大学出版会)
発行年月
2000年02月

『マノン/アベ・プレヴォ』
著:アベ・プレヴォ 訳:石井洋二郎 訳:石井啓子
出版社:新書館
発行年月:1998年02月
シリーズ名等:The originals of great operas and ballets
JANコード/ISBNコード:9784403110030



石井洋二郎:
東京都生まれ。1975年東京大学法学部卒、1978年パリ第4大学修士課程修了、
1980年東京大学大学院人文科学研究科修士課程終了。1987年東京大学教養学部助教授、
1994年同大学教授、2007年駒場図書館長、2010年東京大学大学院総合文化研究科
副研究科長・教養学部副学部長、2012年同大学副学長、2013年東京大学大学院総合
文化研究科長・教養学部長。
1991年にブルデュー『ディスタンクシオン』の翻訳により渋沢・クローデル賞を受賞。
2001年に『ロートレアモン全集』で日本翻訳出版文化賞および日仏翻訳文学賞を受賞、
2009年『ロートレアモン 越境と創造』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
同年4月、上記の論文「ロートレアモン 越境と創造」で学術博士[1]。
詩人ロートレアモンの専門家だが、日本文学、フランス語・フランス文化関連など著書、訳書多数。




エミール・ゾラ『愛の一ページ』 (ゾラ・セレクション 4) 単行本 – 2003/9
石井啓子訳
単行本: 558ページ
出版社: 藤原書店 (2003/09)
ISBN-10: 489434355X
ISBN-13: 978-4894343559
発売日: 2003/09



『ボヌール・デ・ダム百貨店』 単行本 – 2002/12
エミール ゾラ (著), 伊藤 桂子 (翻訳)
単行本: 569ページ
出版社: 論創社 (2002/12)
ISBN-10: 4846004007
ISBN-13: 978-4846004002
発売日: 2002/12
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パスカル・キニャール(Pascal Quignard)

2015年03月24日 | 手帳・覚え書き

彼にとって小説とは、うち捨てられたもの、あるいは押し黙っているものが、
すべてそこに集められるイグサの籠だった。
すべてが名づけられうる、この世のある場所。
人間の頭の内部を映す鏡は、小説のほかにない。
この点では、詩も、哲学も、戯曲も、音楽も、絵画も貧弱だ。

パスカル・キニャール(Pascal Quignard、1948年4月23日 - )
『ローマのテラス』 単行本 – 2001/7
誰しも自分の沈むべき夜のかけらを追っている-。
17世紀欧州を放浪する銅版画家の腐食版画にかける信念と妄執、
激しい恋の遍歴を情動溢れる筆致で刻みつけた物語。
2000年度アカデミー・フランセーズ小説大賞受賞作。

「さまよえる影』単行本 – 2003/8
人間は起源を忘れて彷徨する影だ-。
忘れられた歴史への洞察と物語の断片を結晶化させ、世界への祈りへと到達する、
畏怖すべき思考の軌跡。仏読書界に衝撃を与えたゴンクール賞受賞作品。

『音楽への憎しみ』 単行本 – 1997/8
先史時代の洞窟に谺する狩猟民の秘儀、聖書の強迫的な音の響き、ナチスによるユダヤ人絶滅キャンプの楽団、
そして高度消費社会で猛威をふるう音楽に、魂を威嚇する根源的な暴力と殺戮の伴奏を聴きとる危機の批評。
音楽の闇の物語。

『アマリアの別荘 』単行本 – 2010/5/25
夫の浮気を知ったアンは、決然とすべての生活を“処分”して、新たな人生を始めるための旅に出る。
さまざまな出逢いが交錯し、思いがけない事態が迫りくる。彼女は安らぎの場所を見いだせるのか?…
現代フランスを代表する作家の集大成にして傑作長篇。

『辺境の館 』単行本 – 1999/5
十七世紀、リスボン屈指の美女ルイーザの壮絶な復讐譚。
西欧版「阿部定物語」ともいえる奇想天外、奔放な物語の絶頂。

受賞歴
アカデミー・フランセーズ賞 2000年 (Terrasse à Rome(『ローマのテラス』)
ゴンクール賞 2002年(Les Ombres errantes(『さまよえる影』)







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