漢方学習ノート

漢方医学の魅力に取りつかれた小児科医です.学会やネットで得た情報や、最近読んだ本の感想を書き留めました(本棚3)。

「パソコン疲れは首で治せる!」松井 孝嘉著

2011年06月02日 06時52分27秒 | 養生
 2010年発行(アスキー新書)

 パソコン作業による健康障害を「VDT症候群」(VDT:Visual Display Terminal)と呼ぶようになって久しくなりますが、一日中パソコン作業をする私にとって切実な問題です。
 肩こり、頭痛、手首の疲れ~腱鞘炎、目のかすみ等々・・・いろいろ対策を練ってきましたが、パソコンを使い続ける限り縁が切れません(涙)。

 そんな私にドンピシャの題名に引かれ、ワラにすがる思いで購入、読んでみました。
 著者は東大卒のエリートで、日本へのCT導入他、長年画像診断に携わった脳神経外科医とのこと。現在は「東京脳神経センター」を開設しています。
 メディアにも取り上げられることが多い、その道では有名な先生のようですね。

 さて内容ですが、前半3/4はひたすら「パソコンによるあらゆる症状は私が開発した治療法で治りますよ」という民間療法の宣伝レベルの文章が延々と続き、げんなり。
 パソコン作業による症状は筋肉の疲れではなく「頚性神経筋症候群」と名付けた自律神経失調症によるものと捉えています。しかし「なぜ首がこると自律神経失調症になるのかは不明」と説得力がありません。
 本当に東大医学部出身の医師か?と疑いたくなります(卒業者名簿にはあるらしい)。

 彼の施設で行っている治療は入院1~2ヶ月を要し、温熱療法・低周波治療ほか首の筋肉の緊張を取るいろんな施術をするようですが・・・待てよ、パソコンから1ヶ月以上離れることができれば自然に改善するのでは?・・・わざわざ高いお金を出して入院する必要はないと思われます。

 ただし、最後の章にある首の緊張をやわらげるストレッチはよいですね。私も取り入れてみます。効果があったら追記しますのでお楽しみに。
コメント
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