さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

スザンナの歌い出し③~ら→し

2020-08-20 | オペラ研究
ちっとも先に進みませんが…(^_^;)

スザンナの最初のフレーズの母音を考えたので、
子音について考えています。


念のため補足をしておくと…

スザンナの最初のフレーズ『Ora sì ch'io son contenta』は、
ラ・シ・ド・レ・ミの5度で構成されています。
この中にはパッサッジョ(→転換点または声区転換と私は訳しています)が含まれます。
これについては過去ログをご参照ください。

スザンナの最初のセリフ『Ora sì ch'io son contenta』には、
『r』『s』『chまたはc=k』『n』『t』の子音が含まれています。
このうちの『n』は『口を開いたハミング』であり、
ウォームアップとして、または母音として真っ先に取り上げました。
("スザンナの歌い出し①"中、"練習あるいはウォーミングアップ")



~5つの子音②『s』~


スザンナの最初の単語『Ora』を緩やかにふうっと歌い出したら、
次は摩擦音である子音『s』のお出ましです。

これは、上の歯と下の歯の隙間で息を摩擦させて発音します。
…つまり、上の歯と下の歯が近づく=口の中が狭くなってしまう訳です。
舌の位置が悪いと、『s』の子音は素敵に響きません。
また、『s』の子音は持続させやすいです。
つまり、強くしやすい、きつくしやすいのです。

1拍目だということもあって、リキみやすいですが、
『s』の子音を強くしてはいけません。
口の中が狭くなり過ぎたまま次の母音を発音することになります…
あらま、次の母音は『i』です。

『si』や『shi』の場合、母音が無声化しやすいです。
これは、摩擦音の子音を発音したために口の中が狭くなり、
次の母音を発音しづらくなって、簡略化する=無声化すると考えます。

『…でした』の『し』などです。
楽譜上では✖の音符で示されます。

ですが、スザンナの歌い出しでは、この『i』の母音を
素敵に響かせなければなりません。

『ora』の『あ』の母音と『sì』の『い』の母音のクオリティを合わせましょう。
モーツァルト先生は、この二つの音を同じドにしてくれています。
『らしらしらし』と繰り返して練習しましょう。
音はドですが…

『s』が強くなっていないかな?
『あ』と『い』の母音が同じ音で同じクオリティになっているかな?

上手くできたら、他の音でも歌ってみます。
少なくとも『ラ・シ・ド・レ・ミ』の5音で。
この中にはパッサッジョ(転換点)が含まれます。

『ら→し』、これがうまく行ったら、
アポジャトゥーラがキラキラしてくるでしょう。



~アンナ・マリア~

Anna Maria
人の名前ではなく、私の発声練習です。
同じ音で、アンナ・マリーアと歌います。
『r』も口の中、前の方で発音します。
『i』の母音が『a』の母音と同じように響くように揃えます。

上手くできたら音を変えて。
少なくともパッサッジョ(転換点)の前後で、
『ラ・シ・ド・レ・ミ』で。



Anna Maria
人の名前です。
モーツァルトのお母さんの名前です。
コメント
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