先週末からの連休、”殺し屋特集”第２弾としてレンタル屋で借りた『必殺仕事人２００７』を見た。 最近、レンタルＤＶＤで『必殺仕事人』など過去の作品を見ているだけに今の作品は物足りなく思えるのではないかと正直危惧していましたが、そんな事は無くなかなか良く出来ていて面白かったです。 長年、このシリーズの”主役”を勤めて来た藤田まことさん演じる中村主水が脇役となり、東山紀之さん演じる新主人公の渡辺小五郎ら、新メンバーによる仕事人チームを支える陣容になっていました。 去年、テレビでやっていた本放送の時は途中から見たのですが、今回改めて最初から最後まで見たところしっかりと作られていて面白かったので来年このメンバーで作られるテレビシリーズ新作にも期待が持てます。
今回の作品を見て興味深かった点として、渡辺小五郎が仕置の為に標的の居る屋敷に乗り込んで十人ほどの侍を相手に斬り合いをする場面は中村主水の若い頃を連想させてなかなか格好良かったのですが、その際の衣装が笠で顔を隠し、黒っぽい上着を羽織った”刺客スタイル”になっていたのが妙にリアルでしたね。 考えてみると中村主水のトレードマークとも言うべき奉行所の羽織は、今で言えば警察官の制服みたいな物で目立ちますし身分もバレますから、奉行所の同心と言う身分を利用する必要の無いところでは着る必要は無いんですよね。 奉行所の羽織を着て戦った場合、その場に居た全員を殺さなくては”奉行所に仕事人が居る”事がバレてしまって大変な事になりますから．．．
一方で私が気に入らなかったのは毒を使った殺し技の演出です。 例えば天井裏から口に毒を落として殺す場面がありましたが、口から”ＣＧの炎”が出る演出はいかにも合成っぽくて迫力と”怖さ”がありません。 前に映画『スケバン刑事 コードネーム＝麻宮サキ』のレビューでも触れましたが、ＣＧによる爆発や炎の演出は使わない方が良いと思います。 ハリウッド映画では例えばニューヨークの街で大爆発が起こって人や車が吹っ飛ぶ表現とかをＣＧでやっていますが、あれは日本とは掛けている金も技術も違うのですから．．．
毒を凶器に使う作品としては金田一耕助シリーズが思い浮かびますが、その際の演出は口から血を吐いてもがき苦しんだ後、数秒後にパタッと死ぬ形です。 子供心に怖かったと記憶していますが、こんな古典的な演出で仕事人の実力と”怖さ”を十分に表現出来ると思いますが。 必殺シリーズでは背骨をへし折ったりする殺し技でレントゲン写真を使うなど凝った演出が好きなのですが、人間の想像力を利用した演出と違い、ＣＧを使った直接的な表現はそれ相当にリアルな映像に仕上げないと迫力どころか素人の手作りみたいで．．． 安易にハリウッドの真似はせず、日本が昔から鍛えて来た映像表現をもっと大事に上手く使って欲しいとドラマでも映画でもそう思います．．．
ところで劇中、主水は南町奉行所の定町周りから書庫番へと転属になり、今で言う定年退職まであと２～３年くらいとなって奉行所を辞めたら家を出る様、妻と姑から言われているという設定になっていた。 これは納得の設定かと。 婿養子として同心職を世襲して来た中村家に入りながら子供を成さずに定年になった以上、中村家は親族辺りから男子を養子に迎えて同心職を継がさないといけないので、主水はもうこの家に居る必要が無くなりますし、第一”中村主水”と言う名前自体も世襲だったと思うので同じ家には居られないでしょう。 もうやらないはずだった中村主水役への復帰は、その２～３年で新時代の必殺シリーズ立ち上げを支える為にあえてそうしたのだと私は思いますが．．．
面白かったのがＤＶＤに入っているメイキング編と出演者インタビューで、”中村主水のマフラー”のいわれについては有名なので私も既に知っていましたが、中村主水役が最初は誰もやりたがらなくて迷走の果てに『てなもんや三度笠』などコメディ出身の藤田さんに声が掛かったと言う話は初耳でした。 中村主水の初登場作品『必殺仕置人』（必殺シリーズ２作目）は山崎努さん演じる念仏の鉄が主役で、中村主水は当初脇役だったのですが、監督は表裏対照的なこのキャラクターに将来性を見出したそうで、藤田さんも最終回収録語に監督から「この役に真面目に取り組んでいたら君の役者としての財産になるよ。」と言われたとかで、これ以降必殺シリーズの主役は中村主水になり、２１世紀になった今も．．．
それにしても中村主水の初登場シーンは強烈で、いきなり町人から”袖の下”をせびったりして「八丁堀だー！ みんな気を付けろ。」と、まるで町の嫌われ者みたいなすごいキャラクターです。 この脚本を読んだら確かに既存の時代劇スター（特に二枚目で鳴らしている人）は出演オファーを断るのも道理ではないかと．．．
「大学の友人と使った」 大麻同志社大生に懲役６月求刑(産経新聞) - goo ニュース
．．．ふと思ったのですが、これらの事件は”葉っぱ”をやっていたのがたまたまバレたからこうして問題になっていますけど、もし発覚しないまま卒業していれば有名大学の名前とコネと学閥などによって何食わぬ顔で大手企業などに就職していたのかも知れませんね。 よっぽどラリっていない限り”葉っぱ”やっている事を見抜ける試験官や面接官はいないでしょうから。 何かやり切れない気分になります。 今年は厳しい経済状況で求人も少なくなっているそうですが、こんな時は尚更本人の能力よりも大学の名前で決まってしまうのではないかと思って虚しさを感じます．．．
私が社会に出た頃はバブル時代の真っ只中で、大学生なら誰でも良かったみたいな滅茶苦茶な時代、それが数年遅く生まれたと言うだけで．．． ”就職氷河期”だか何だか知りませんが、日本の社会や経済界は多くの有能な人材に能力を発揮する機会を与える事も無く埋もれさせてしまっているのではないかと思います。 私だったら有名大でも無名大でも関係無く一律でアルバイト契約で入れて見込みがある人だけを正社員に取り立てるやり方を取りますよ。 パートタイムとフルタイムを行き来出来る仕組みがあれば少子高齢化で減って行く人材を有効に活用出来ると思うのですけど、企業自体に”目利き”が居ないのでは．．．
プロ野球界の“派遣社員”!? 今ドラフトで急増の「育成選手」の光と影(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース
上に書いた事と同じですが、プロ野球だってアマチュア時代の実績だけで莫大な契約金を出すのは金の無駄、即戦力としてやれる選手を除いてみんな育成契約で入団させて一軍に上がれる選手になれれば正式選手契約に切り替えれば良いと思うのですけどね。 大リーグのメジャー契約とマイナー契約に似た仕組みです。 個人的には今後もっと育成契約の選手を増やし、彼らによる競争の中で人材を育てる。 将来的にはメジャー契約とマイナー契約の日本版みたいな仕組みを作れば良いのにと思っていますけど。 まだ結果を出していない選手への投資を減らし、結果を出した選手に今以上に報いる仕組みを作れば大リーグへの対抗上も良いのではと考えますが．．．
４年で違反４件、免許取り消し中 大阪・ひき逃げ容疑者(朝日新聞) - goo ニュース
あんな事件を起こしていながら罪を悔いる事も無くヘラヘラとして暮らしていたとは救い様の無い悪党ですね。 あの事件以前にも違反を連発して免許も取り上げられていながら無免許で飲酒運転とは．．． 恐らく飲酒運転も悪い事だと言う認識すら無かったのでしょうが。 今回の事件は極端な例なので別として、飲酒運転は罰則が厳しくなってもなかなか無くなりません。 今以上に罰則を強化する事も出来るでしょうけど、本当に根本的な解決はやはり自動運転技術の開発だと思います。 アルコールを検知して自動的に自動運転に切り替える仕組みを車に組み込んだら良いのではと考えています。 モラルに期待するばかりではもう．．．
時代劇が廃れていると言われる今の時代に必殺シリーズが人気再燃しているのは何故なのか？ 食品偽装にオレオレ詐欺に格差社会．．．と現実の社会に”悪”がはびこっている事も一因でしょうね。 それとかつては”宮仕え”と”裏稼業”の二面性を持つ中村主水をサラリーマン達が支持したのだと思いますが、今はたまたま生まれたのが遅かったり早かったりするだけで世の中に出る機会を奪われて埋もれている人の多い時代、能力のある人はとりあえず生きて行く為の仕事をし、本当の能力は”裏稼業”で発揮するしか無いと思っている人が腐敗した奉行所に失望し、”裏稼業”を始めた中村主水に共感しているのかも知れませんね。 そんな”現代の仕事人”達も今回の新シリーズに期待していると思います。 出演者とスタッフの方々には頑張っていい作品を作って頂きたいです。
．．．以上です。
今回の作品を見て興味深かった点として、渡辺小五郎が仕置の為に標的の居る屋敷に乗り込んで十人ほどの侍を相手に斬り合いをする場面は中村主水の若い頃を連想させてなかなか格好良かったのですが、その際の衣装が笠で顔を隠し、黒っぽい上着を羽織った”刺客スタイル”になっていたのが妙にリアルでしたね。 考えてみると中村主水のトレードマークとも言うべき奉行所の羽織は、今で言えば警察官の制服みたいな物で目立ちますし身分もバレますから、奉行所の同心と言う身分を利用する必要の無いところでは着る必要は無いんですよね。 奉行所の羽織を着て戦った場合、その場に居た全員を殺さなくては”奉行所に仕事人が居る”事がバレてしまって大変な事になりますから．．．
一方で私が気に入らなかったのは毒を使った殺し技の演出です。 例えば天井裏から口に毒を落として殺す場面がありましたが、口から”ＣＧの炎”が出る演出はいかにも合成っぽくて迫力と”怖さ”がありません。 前に映画『スケバン刑事 コードネーム＝麻宮サキ』のレビューでも触れましたが、ＣＧによる爆発や炎の演出は使わない方が良いと思います。 ハリウッド映画では例えばニューヨークの街で大爆発が起こって人や車が吹っ飛ぶ表現とかをＣＧでやっていますが、あれは日本とは掛けている金も技術も違うのですから．．．
毒を凶器に使う作品としては金田一耕助シリーズが思い浮かびますが、その際の演出は口から血を吐いてもがき苦しんだ後、数秒後にパタッと死ぬ形です。 子供心に怖かったと記憶していますが、こんな古典的な演出で仕事人の実力と”怖さ”を十分に表現出来ると思いますが。 必殺シリーズでは背骨をへし折ったりする殺し技でレントゲン写真を使うなど凝った演出が好きなのですが、人間の想像力を利用した演出と違い、ＣＧを使った直接的な表現はそれ相当にリアルな映像に仕上げないと迫力どころか素人の手作りみたいで．．． 安易にハリウッドの真似はせず、日本が昔から鍛えて来た映像表現をもっと大事に上手く使って欲しいとドラマでも映画でもそう思います．．．
ところで劇中、主水は南町奉行所の定町周りから書庫番へと転属になり、今で言う定年退職まであと２～３年くらいとなって奉行所を辞めたら家を出る様、妻と姑から言われているという設定になっていた。 これは納得の設定かと。 婿養子として同心職を世襲して来た中村家に入りながら子供を成さずに定年になった以上、中村家は親族辺りから男子を養子に迎えて同心職を継がさないといけないので、主水はもうこの家に居る必要が無くなりますし、第一”中村主水”と言う名前自体も世襲だったと思うので同じ家には居られないでしょう。 もうやらないはずだった中村主水役への復帰は、その２～３年で新時代の必殺シリーズ立ち上げを支える為にあえてそうしたのだと私は思いますが．．．
面白かったのがＤＶＤに入っているメイキング編と出演者インタビューで、”中村主水のマフラー”のいわれについては有名なので私も既に知っていましたが、中村主水役が最初は誰もやりたがらなくて迷走の果てに『てなもんや三度笠』などコメディ出身の藤田さんに声が掛かったと言う話は初耳でした。 中村主水の初登場作品『必殺仕置人』（必殺シリーズ２作目）は山崎努さん演じる念仏の鉄が主役で、中村主水は当初脇役だったのですが、監督は表裏対照的なこのキャラクターに将来性を見出したそうで、藤田さんも最終回収録語に監督から「この役に真面目に取り組んでいたら君の役者としての財産になるよ。」と言われたとかで、これ以降必殺シリーズの主役は中村主水になり、２１世紀になった今も．．．
それにしても中村主水の初登場シーンは強烈で、いきなり町人から”袖の下”をせびったりして「八丁堀だー！ みんな気を付けろ。」と、まるで町の嫌われ者みたいなすごいキャラクターです。 この脚本を読んだら確かに既存の時代劇スター（特に二枚目で鳴らしている人）は出演オファーを断るのも道理ではないかと．．．
「大学の友人と使った」 大麻同志社大生に懲役６月求刑(産経新聞) - goo ニュース
．．．ふと思ったのですが、これらの事件は”葉っぱ”をやっていたのがたまたまバレたからこうして問題になっていますけど、もし発覚しないまま卒業していれば有名大学の名前とコネと学閥などによって何食わぬ顔で大手企業などに就職していたのかも知れませんね。 よっぽどラリっていない限り”葉っぱ”やっている事を見抜ける試験官や面接官はいないでしょうから。 何かやり切れない気分になります。 今年は厳しい経済状況で求人も少なくなっているそうですが、こんな時は尚更本人の能力よりも大学の名前で決まってしまうのではないかと思って虚しさを感じます．．．
私が社会に出た頃はバブル時代の真っ只中で、大学生なら誰でも良かったみたいな滅茶苦茶な時代、それが数年遅く生まれたと言うだけで．．． ”就職氷河期”だか何だか知りませんが、日本の社会や経済界は多くの有能な人材に能力を発揮する機会を与える事も無く埋もれさせてしまっているのではないかと思います。 私だったら有名大でも無名大でも関係無く一律でアルバイト契約で入れて見込みがある人だけを正社員に取り立てるやり方を取りますよ。 パートタイムとフルタイムを行き来出来る仕組みがあれば少子高齢化で減って行く人材を有効に活用出来ると思うのですけど、企業自体に”目利き”が居ないのでは．．．
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上に書いた事と同じですが、プロ野球だってアマチュア時代の実績だけで莫大な契約金を出すのは金の無駄、即戦力としてやれる選手を除いてみんな育成契約で入団させて一軍に上がれる選手になれれば正式選手契約に切り替えれば良いと思うのですけどね。 大リーグのメジャー契約とマイナー契約に似た仕組みです。 個人的には今後もっと育成契約の選手を増やし、彼らによる競争の中で人材を育てる。 将来的にはメジャー契約とマイナー契約の日本版みたいな仕組みを作れば良いのにと思っていますけど。 まだ結果を出していない選手への投資を減らし、結果を出した選手に今以上に報いる仕組みを作れば大リーグへの対抗上も良いのではと考えますが．．．
４年で違反４件、免許取り消し中 大阪・ひき逃げ容疑者(朝日新聞) - goo ニュース
あんな事件を起こしていながら罪を悔いる事も無くヘラヘラとして暮らしていたとは救い様の無い悪党ですね。 あの事件以前にも違反を連発して免許も取り上げられていながら無免許で飲酒運転とは．．． 恐らく飲酒運転も悪い事だと言う認識すら無かったのでしょうが。 今回の事件は極端な例なので別として、飲酒運転は罰則が厳しくなってもなかなか無くなりません。 今以上に罰則を強化する事も出来るでしょうけど、本当に根本的な解決はやはり自動運転技術の開発だと思います。 アルコールを検知して自動的に自動運転に切り替える仕組みを車に組み込んだら良いのではと考えています。 モラルに期待するばかりではもう．．．
時代劇が廃れていると言われる今の時代に必殺シリーズが人気再燃しているのは何故なのか？ 食品偽装にオレオレ詐欺に格差社会．．．と現実の社会に”悪”がはびこっている事も一因でしょうね。 それとかつては”宮仕え”と”裏稼業”の二面性を持つ中村主水をサラリーマン達が支持したのだと思いますが、今はたまたま生まれたのが遅かったり早かったりするだけで世の中に出る機会を奪われて埋もれている人の多い時代、能力のある人はとりあえず生きて行く為の仕事をし、本当の能力は”裏稼業”で発揮するしか無いと思っている人が腐敗した奉行所に失望し、”裏稼業”を始めた中村主水に共感しているのかも知れませんね。 そんな”現代の仕事人”達も今回の新シリーズに期待していると思います。 出演者とスタッフの方々には頑張っていい作品を作って頂きたいです。
．．．以上です。