廣島パイレーツ・チャンネル

広島の名も無き”田舎侍”が地元プロスポーツを中心に色々と書いて行く過激なスポーツコラムや、広島の市政や街づくりについても

痛快娯楽時代劇 新・筆殺仕立人 第四話・序

2010-03-31 22:22:22 | Weblog
 この物語を今は亡き名優・藤田まことさんに捧ぐ。





面白き 事も無き世を 面白く

格差、格差の野球界

熱き戦い仕立て上げ

闇の世界の仕立人

今宵も広島を駆ける...





                          

 今日は元締めを案内して旧広島市民球場にやって来た。 年度末である今日、3月31日をもってこの球場の一般利用と場内の一般公開は一応終わって、正式に球場利用が再開されない限りもう入る事が出来なくなるからだ。 そうなる前に一度、元締めに”広島の宝”であるこの球場を見てもらいたかった...

「ここが昔の広島市民球場なんだ、テレビとかでちょっと見た事はありますよ。」

「昔...ですか、でも今のマツダスタジアムを使う様になったのは去年からで、生まれた時からずっと使われていたこの球場が使われないと言う現実に私はまだ慣れていないんですよ。」

                         

「この部屋は何?」

「ここは元々市民球場の食堂やカープ球団が会議室などで使っていた部屋です。 今は折鶴の展示に使われてますよ。」

「あの大きな折り紙の鶴は?」

「あれは紙じゃなくステンレス製で、確か外国から贈られたものらしいですよ。」

                         

「すごい...部屋中が折鶴で一杯ですね。」

「主に修学旅行の学校が平和学習で作った折鶴を持って来てくれて、それがこれだけの数になったそうですよ。」

                      

「あれ、グラウンドで野球やってますよ。」

「ああ、”市民の球場”ですから草野球とかにも貸し出しているんですよ、今日が最後でしょうけど...」

「よく見ると草野球じゃ無くて高校野球ですね、ユニフォームの名前は...舟入高校可部高校とありますね。 いわゆる私立の野球強豪校じゃ無くて普通の公立高校ですよ。」

「私はここをサンフレッチェのサッカー場にしたいと思っているんですよ、あの一塁側ベンチの先辺りにゴールポストがある感じかな。」

                          

「それにしても結構人が居ますね。」

「今は学校が春休みですから観光客も居ますし、今グラウンドで野球やっている子の家族とかも居るのでは?」

                      

「ここは売店の後...よね?」

「はい、私は内野席の売店には馴染みが無いですけどね。 マツダスタジアムの売店と比べるとカウンターだけで調理施設らしきものも無いし、ビールとおつまみ程度で大した食べ物は出せなかったでしょうね。」

「うどんって見えますけど市民球場のうどんは『カープうどん』と言って人気があったんですよ。」

「さっきから見ていて思ったんだけど、こんな感じの古い野球場は地方とかに行ったらよくあるよね。」

「ちょっと失礼な事を言うけど大きな街の中に”田舎の球場”があるみたい... ごめんね、変な事言って。」

「いいんですよ、”素直な感想”ですから。 この球場が出来たのは50年以上も前ですし、基本的にアマチュア野球で使う普通の球場をベースに設計して、売店とかのプロ仕様の施設を付けたみたいな野球場ですし。 最近になって大リーグの”ボールパーク”って言う思想が入って来て、マツダスタジアムはその影響を受けた設計になっているんですよ。」

                      

「ここから二階席に上がれるんだ。」

「ええ、今は封鎖されて上がれない...あれ、二階には行けませんって書かれたプレートの付いたロープが外されていますね。 本当はいけないけどちょっとだけ上がっちゃいましょう。 どうせ今日で一般公開も最後ですし。」

「駿河さんって結構悪い人なんですね、でも男の人はちょっとワルなくらいでいいのかな。」

「ここからだと目線が高くて選手が小さく見えますね、でもサッカーを見るならこれくらいの視点でもいいかも知れませんよ。」

「あ、あまり顔を出さないで見てもらえます、グラウンドから見えたら入ったのがバレてしまいますし。」

「なあんだ、結構気が小さいんですね。 見直して損しちゃった。」

                                     

時間早くて?「ゲゲゲの女房」初回視聴率が最低(読売新聞) - goo ニュース

 何度も書いていますが、視聴率を気にするのだったら調査の対象であるNHK総合の地上波を一番先に放送するべきですね。 今みたいにハイビジョンとBS2で先行放送してしまったら熱心に毎朝見るファンは先にそっちから見て、地上波の方は見ないですよ。 ”地獄の沙汰も金次第”で追加の受信料を払っているBSの視聴者を優遇したい気持ちも分かりますけど...

「これって鬼太郎の人の奥さんの話でしょう? 面白そうだと思うんですけどね。」

「テレビの視聴率と言うものについても考えないといけないんですけどね。 ビデオに録画して後から見ても視聴率にはカウントされませんし、もっといい方法があればいいんですけど。」

                      

「試合、終わっちゃいましたね。 結局どっちが勝ったんですか?」

「スコアボードを使っていないのでどっちが何点だか分かりませんね、多分練習試合だと思いますよ。」

「選手が自分でグラウンドを慣らしているんですね。」

「ええ、自分達が使って踏み荒らしたグラウンドを自分でキレイにして次の人に、いい光景ですよ...と言っても一般利用は終わるから次はいつ使われるのか良く分からないんですけどね。 一応、この夏の高校野球の広島県予選では使われるみたいですよ。」

「試合も終わったし、そろそろ出ましょうか。 最後にここで”野球”が見られて良かったですよ。」

「あれ、駿河さん、お辞儀なんかして何をやっているんですか?」

「長い間、夢をくれた市民球場にとりあえずのお別れです。 でもいつの日か、ここをサッカー場にしてサンフレッチェの試合を見に必ずここへ帰って来ます。 この大切な”広島の宝”を壊させたりしません。 その為には私も自分に出来る方法で戦って行きますよ。」

                                     

「駿河さん、仕立ですよ。 いつもの神社まで来て下さい。」

「了解です、元締め。」

                                            

 広島市内の『広島東照宮』...相変わらず境内には誰も居ない。 前は旧広島市民球場に向かうルート上にあった『横川胡子神社』でやっていたのだけどカープが駅前地区に移ったので私もこっちに”移転”して来たと言う訳です。 旧市民球場を建て直して”専用劇場”を造り、サンフレッチェにも早く交通の便が良い市内中心部に移転してもらいたいですね...

                           

「今回の頼み人はカープの優勝を信じるファンの人達。」

「やる相手はジャイアンツ、監督の原、四番打者のラミレス、外野手の亀井、内野手の小笠原、高橋由伸、捕手の阿部。」

「あの...本当にジャイアンツをやっつけるんですか? 何か嫌だな、私巨人ファンなんだけど...」

「嫌な思いをさせてすみません、カープが優勝する為にはどうしてもジャイアンツに勝たないといけないから。」

「その代わり今回だけにしますから、だから一回で必ず勝って仕置を完遂させますよ。」

「分かりました... 私も今回は我慢しますので。」

「じゃあ、駿河さん、お願いします。」

「はい!お任せ下さい、元締め。」

                                     

 私はJRに乗ってマツダスタジアムへ向かう。 カープは開幕戦こそ”エース格”の前田(健)投手の好投で快勝したものの、その後は先発陣が中盤までに大量失点する展開が多くて目指す機動力野球も出来なくなって苦戦が続いています。 こんなチーム状態の中で強大な戦力のジャイアンツと戦うのは厳しいですが、何とかしてジャイアンツに勝って巻き返しのきっかけを掴みたいところです。 まだまだペナントレースは始まったばかりなのですから...

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 ...異常です。
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