小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

相模原市の障害者施設殺傷事件

2016-08-02 00:32:03 | 医学・病気
去年は、あまり、大きな事件は、なかったが、今年は、やたらと事件が多い。

相模原市の障害者施設殺傷事件、であるが。

この事件を聞いた時、まず、真っ先に、思いついたのは、ヒトラーの、障害者の安楽死計画である。

ヒトラーは、社会で働けない、精神障害者の安楽死を実行した。

それ以外でも、ヒトラーは、生体実験や、優秀な人間を作るため、優秀な人間に子供を生ませたりと、ありとあらゆる、えげつないことを、した。

よくドイツ人は、そんなことまでするヒトラーを、人格的に、疑わなかったものだ。

事実が明らかになるにつれ、植松聖氏は、本当に、ヒトラー妄想に、とりつかれていた、ことが、わかって、驚いた。

統合失調症では、誰に、どんな妄想が、起こるのかは、全く、予測できないのだ。

刑法39条第1項において心神喪失者の処罰は出来ない、のである。責任能力がないからだ。それは、当然のことである。

しかし、彼の場合は、大麻をしていた、というのが病気の原因で、大麻に手を出したのは、彼の意志なので、故意に心神喪失・心神耗弱に陥った場合、刑法第39条第1項は適用されない、のである。

ちょうど、飲酒運転で、事故を起こした場合、それは、故意ではなく、過失の事故ではあるが。

飲酒運転をして車を運転するのは、危険であるという、認識は、もっていて、それを、あえて自分の意志で、無視した、のだから、それは、過失の事故とは、いえない、のと、同じ理屈である。

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