グルメッチー☆TAKENAKA MUSIC PLANNING

☆アコースティックギターを愛し、Paul Simon、吉田拓郎などのカバー演奏を中心にライブ活動を継続中☆

東海道新幹線車内殴打事件簿 2

2006年03月03日 | 東海道新幹線車内殴打事件簿

幾つかのトンネルを通ったでしょうか★
車内には熱海駅が近い事を知らせるアナウンスが流れています★

東海道新幹線熱海駅は切り立った崖に作られた駅なので、ホームは地形上、トンネルとトンネルの間にあります★
そして緩いカーブになっているため『ひかり』や『のぞみ』のように、この駅を通過する列車は目の前を200キロ超で走り抜ける事があります★


電車は停車のため、速度を徐々に落としてます★

先程から隣の中年男性は熱海で降りる準備を始めています★

《あーよかった、やっと嫌な雰囲気から開放される》

車窓からホームが見えてきました★ホームにはここから乗車する人たちがいます★

隣では、飲み終わった缶ビールをポリ袋に入れています★グシャグシャした音が車内に響きます★

《次は降車駅の三島だ、到着まで、約10分だけど静かになるだけマシだな》
私はそう自分に言い聞かせ、この欝陶しい雰囲気から早く開放される事を静かに待っていました★



『それじゃあ、○○さん、お先に失礼しますよ』
隣の中年男性はこう言って立ち上がりました★

《えっ!マジかよ~、二人一緒に降りないのか-!》

私からひとつ飛ばした『5C』の席の中年男性は、
『ではまた!』と軽い会釈をしていました★

《嫌な空気になりそう》

連れ合いを見送った後、その中年男性の表情はガラッと変わり、仏頂面になってます★
酒のせいもあってか、顔が赤いので、まるで赤鬼のような形相です★

《殺気すら感じるぞ》


全長が約8キロメートルほどの新丹那トンネルを通り抜け、左に東海道本線函南駅(東海道本線の三島の一つ前の駅)が見えてきました★

《やっと三島だ!10分が長かった》

これでようやく開放される事になると思うと、多少ですが嬉しい気分になりました★

やがて、窓の外に三島駅の車両検査用のヤードが見えてきました★もう先頭車両から10号車ぐらいはホームに入っているでしょう★

私は席を立ち、通路へ出ようとします★
仏頂面の中年男性は目を閉じていましたので、変に刺激を与えて、つまらない事が起きないようにと、静かに通路へ出ようと考えました★


ところが!!★


ふと下を見ると、中年男性の前にテーブルが降ろされてるではありませんか★

《さっきまでテーブルは降りてなかったのに》

どう考えても私を通さないように嫌がらせをしています★

《大人げないヤツだなー》

目を閉じてはいますが、起きている気配はすぐに分かりました★



『すみません、前を通らせてもらえますか』

しかたがないので、私は中年男性に声をかけました★



・・・そして、この直後にとんでもない事が起きてしまいます★


続く

東海道新幹線車内殴打事件簿 1

2006年03月02日 | 東海道新幹線車内殴打事件簿

私は以前、生意気にも新幹線通勤をしていた時期があります★
静岡県の三島駅から東京駅まで、当時、『こだま』で約55分、東京の勤務先まではDoor to Doorで90分でした★

新幹線の場合、東京のE電(もう死語ですかね~、国電よりは新しいんですが・・・)と違って、通勤電車ではないので、週末は旅行客や出張族も乗車してきますので、帰宅までの車内は大変賑やかになります★

この話は、そういう車内の雰囲気の時に起こった事件です★

その日はたしか、金曜日の夜だったと思います★
勤務を終えた私は、東京駅発19時32分(当時のダイヤです)の下り『こだま号 名古屋行』に乗り込みました★
三島に20時25分到着の予定です★
私は早めにホームに並んでいたので、16号車(進行方向の一番後ろ)の左の窓側に座りました★

ご存知の方もあろうかと思いますが、普通車は海側が3列席、山側が2列席となっています★因みに、海側の席から『A』『B』『C』『D』『E』という席順です★私は前から5番目、つまり『16号車5A』に座ったわけです★

一週間の疲れもあったせいか、神奈川県との県境にある多摩川鉄橋のあたりではウトウトし始め、次の新横浜駅に着く前には寝てしまいました★
夢心地にまわりがかなり賑やかになっていて、それと同時に目が覚めたのは、ちょうど小田原駅を出たところでした★

賑やかな訳が分かりました★隣の『5B』と『5C』に、出張帰りと思われる二人の中年男性が、缶ビールを片手に大声で話をしていたのです★小田原駅から乗車したようです★

《うるさいな~!迷惑な中年だ!》

小田原を過ぎると次は熱海ですが、電車はここから数多くのトンネルをくぐります★気圧の関係で耳の鼓膜が膨らんだり縮んだりと、スピードもさることながら、別の意味で新幹線の醍醐味を味わえる場所かもしれません★

しかし、隣の中年はアルコールのせいもあってか、話はますますヒートアップしています★
ついには、大笑いの拍子に体ごとこちらにぶつかってくるではありませんか★

《いい加減にしてくれないかな-、でも謝ればもう少し我慢しよう》

ところが、、、誤りもせず、、、でした、、、★

これはもう言わなければだめだ★

私は意を決して言いました★

『もう少し静かに話してもらえませんか?お二人だけの旅ではないでしょう!』★

その瞬間、二人は話を止めてこちらを向きます★
すぐ隣の中年男性は『すみません』と謝りました★

ところが、3列目の『5C』に座っている中年男性はというと、親の仇にでも会ったかのような鋭い目付きでこちらを睨んでいます★ようするにガンを付けてるんです★

《嫌なやつだな-》

この時は、今後繰り広げられる事件の加害者になろうとは夢にも思いませんでした★

続く