グルメッチー☆TAKENAKA MUSIC PLANNING

☆アコースティックギターを愛し、Paul Simon、吉田拓郎などのカバー演奏を中心にライブ活動を継続中☆

東海道新幹線車内殴打事件簿 7

2006年03月08日 | 東海道新幹線車内殴打事件簿

『もしもし、〇〇さんですか』

『はい〇〇ですが・・・』
電話に出たのは加害者の奥さんでした★

『お宅のご主人に殴られた者ですが、、、』

『はっ! あっ! すみません! 申し訳ありません!』
奥さんは慌てています★

『ご主人はいらっしゃいますか』

『この度は本当に申し訳ありません!』

『分かりました、ご主人はいらっしゃいますか』

『本当に本当に申し訳ありません!』

『それは分かりましたから、、、ご主人はいるのですか、いないのですか』

『今、外出してまして、、、』

『そうですか、それではお戻りになったら、私の自宅まで電話して下さい、番号は〇〇〇〇、、、』

『はい、かしこまりました、戻り次第ご連絡させます、、、本当にすみませんでした』

『夜遅くなっても待ってますから必ず電話するようにお伝えくださいね』

『はい、、、』

私は電話を切りました★

《本人がいない事には話が前に進まない、仕方がないから待とう》

私は家で待機になりました★
それにしても、この男は普段はちゃんとした社会人として生活してるように見せているはずですが、その実はまったくもって失礼な事を平気でできるという神経が理解できません★何度も言いますが、この男は教師なんです★


その後、電話待ちの自宅待機が長時間になりました★《あの卑怯な教師は、またバックレか・・・》
時間は刻まれます★
19時、20時、21時、22時、23時、、、★
そして日付が変わりました★
《なめやがって!》
私は電話をかけました★

(ただいま留守にしております、御用の方はピーという音の後に御用件をお話下さい)

《この野郎! ふざけんな!》

その後何回か電話しましたが、全て留守電です★

《相手の狡(ずる)さが分かった! ほっとけば何とかなると狙ってる奴、こんな卑怯な教師は徹底的にやってやる!》
私は、電話を待っていた自分のほんの数パーセントの優しさに、悔しさが爆発していました★
《こういう馬鹿は、組織の上から叩かないとダメだ!》


続く


東海道新幹線車内殴打事件簿 6

2006年03月07日 | 東海道新幹線車内殴打事件簿

私は先ず、窓口となっている三島警察署へ電話をかけました★

『先日、東海道新幹線車内で殴打されたグルメッチーといいます、被害届けを出そうと思いますが、先ずは電話でお知らせしようと思いまして、、、、』

『あー、グルメッチーさんですか、お怪我の方はいかがですか』

『まあ、重傷ではないものの、まだフトモモが腫れてますね』

『そうですか、、、』

担当の警察官は事件当日のようなハキハキした受け答えがありません★
《どうしたんだ》
すると、警察官は、
『やはり届けは出すのですか』
と、言います★

『もちろんですよ、何かあったんですか』

『実は、加害者の奥さんから電話がありまして、自分の夫が憔悴しきっている、この事件が公表されたら今の立場が無くなってしまう、できれば示談にしてほしいと言ってるんです』

『そうなんですか』

『それで、グルメッチーさん、ここは示談でいかがでしょうか』

『話の内容は分かりましたが、言ってることは加害者の自分勝手な事でしょう、それに、本人が奥さんまで使って立場を守ろうとしている、こんな卑怯な男のやってる事を警察は見逃そうとしているのですか』

『いいえ、そうではありません、電話をしてきた奥さんが心配なんです、最初に電話をしてきた時に半狂乱に近い口調で、夫が逮捕されたら私は死ぬと言って聞かなかったんです、その後なんとか気持ちを静めさせて話ができるようになりましたが、、、』

私はその話も信用できませんでした★
ふと、頭を過ぎったのは、《ひょっとして、同じ公務員なので庇いあってるのではないだろうか》

私は、そういう疑惑を持持ち始めました★

《そうだ、ここは示談で話を進めよう、相手の様子や出方を見てから懲らしめても遅くはないな、人に被害を与えたにも関わらず、最初に謝罪も無く、自分たちの保身に必死になる自分勝手な夫婦を見てみよう》

『分かりました、示談の方向で考えます、早速こちらから連絡をしてみます』
私は、警察の担当者に、そう伝えて電話を切りました★

そして、ついに加害者宅に電話をしたのです★


続く

東海道新幹線車内殴打事件簿 5

2006年03月06日 | 東海道新幹線車内殴打事件簿

翌日、私は今回の事件について、示談はどうやって進めるべきかを確認するために、親しくしているI弁護士に電話で相談してみました★

『先生、おはようございます、グルメッチーです、実は通勤の車内で、、、、』
私は事の顛末を話しました★

先生は、『話はわかりました、とんだ事に巻き込まれましたね~、これは正当な慰謝料請求ができますよ』と、アドバイスを貰いました★

『先生、慰謝料はどの位請求できるんですか』

『いやー、グルメッチーさん、ニューヨークだったら100万円請求できるけど、日本はまだまだ法整備ができてないから、せいぜい20万円でしょうね』
(これはその当時の話です、現在は100万円請求でもおかしくないそうです)
『なるほど~、先生ありがとうございました、参考にします』

私は、先生に一応相談しましたが、相手の誠意ある謝罪があれば慰謝料請求する事はやめようと思ってました★まあ、酔った席でしたし、家庭を持っていると思いますのでね★


この時までは・・・★


ところが、その日も、次の日も一向に連絡がありません★

もしかしたら、バックレですかぁぁ★

《あの野郎~、教師のクセしてそこまで卑怯者か!それも組合の副会長という立場にいながら・・・》

私は、加害者であるその教師が、あまりにもいい加減で、横暴で、卑怯で、卑劣な態度を続けている事に不誠実を感じ、ついに勘忍袋の緒が切れました★
《車のひき逃げと同じだ!絶対に許さない!》

私は、人に対して悪い事や迷惑をかけたとしたら、逃げる事はしませんし、誠心誠意謝ります★小さい頃から親、先輩にそう教わってきました★もちろん『教師』にも教わりました★

電車などは降りる人が優先で、降り口の通り道は広く空ける事、人前でクシャミや咳をする時は口に手をあてる、等々・・・★
こんなの当たり前です★ところが、できない人が非常に多いんです★

この加害者である教師は、できないどころか、それを直すためにどうしたらいいかを、人に教えなければならない立場なんです★
この男は何をやってるんでしょうか、公の場所で酒を飲んで大声を挙げて、注意をされたから人を殴る・・・★
こいつは、俺が世の中の中心だとでも考えてる大馬鹿野郎でしょう★

きっと、生徒にも暴力を振っているんでしょう★

情けない★

続く

東海道新幹線車内殴打事件簿 4

2006年03月05日 | 東海道新幹線車内殴打事件簿

私は、連絡先を駅職員に告げて、駅から自宅へ向かいました★

その後、夜11時過ぎでしょうか、三島警察署の係官から電話がありました★

『グルメッチーさんのお宅でしょうか。私、三島署の○○といいます、先程の暴行容疑の者の身元が分かりましたのでご報告致します。名前は△△、年齢は△△、住まいは静岡県掛川市〇〇〇〇〇です。掛川駅で下車したところで任意同行し、掛川署で職務質問をいたしました。たしかにグルメッチーさんへの暴行は認めました。それで、、、職業なんですが、、、』

《どうしたんだろ、急に勢いが無くなったぞ》

『実は、、、』

『はい、何でしょう』

『職業は~、学校の教師なんです、、、。それも、教職員組合の副会長なんです』
『はぁあ~!学校の先生だって~!』

これには参りました★人に徳を教え導かなければならない人が、公共の電車内で酩酊し、揚句の果てには暴力ときたもんだ★

世も末とはこの事です★私はショックを受けました★この人から授業を受けている生徒たちは本当に不幸です★

私はそれを思うと、怒りが倍増してきました★

警察は話を続けます、『被害届けは出しますか。もし出すのであれば明日以降、最寄りの交番若しくは、所轄まで連絡下さい。ただ、その場合、刑事事件となりますので予めお伝えしておきます。また、示談ということであれば、当事者同士の交渉となります。仮に交渉が進まないときは改めて被害届けを出されても結構です。どう致しますか』

《これは大事件に巻き込まれたな》
そう直感した私は、まずは相手の動きを見てからにしようと思い、
『わかりました、取りあえずは当事者同士の交渉を選択します』

電話の係官は、『では、加害者の連絡先をお教え致します、住所は、、、、』

当時は個人情報保護法などありませんでしたので、今から思うと凄いことだなあと感じます★

そして係官は、
『グルメッチーさん宅の電話番号も加害者に教えておきますのでよろしくお願いします、たぶん先方から謝罪の電話があると思いますよ』

《そうだろうな、今は酒が入ってるけど明日は冷静になって、謝ってくるに違いない、示談はそれからだ》
私も係官が言った通りになると信じていました★

この時までは・・・・★

ところが、、、★


続く

東海道新幹線車内殴打事件簿 3

2006年03月04日 | 東海道新幹線車内殴打事件簿

突然、中年男性は、

『早く降りろコノヤロー!』

と怒鳴り、右手でグーを作り、私のフトモモを一発殴ってきたのです★
ついに手を出したきた訳です★

私も今までのイライラが頂点に達していたので、
『テメー!なんで殴るんだ!』
と、車内中に響き渡る大声を出しました★

すると、何があったんだと言わんばかりに殆どの乗客が立ち上がってこちらを見だしました★

私は手を出したこの中年男性の胸倉を掴み、
『ただで済むと思うなよ!』
と言うと、中年男性は
『ウルセー!さっさと行け!』と叫びます★

このまま睨み合っても埒が開かないので、車掌を呼ぶことにしました★

乗っていた車両が16号車ということもあって、すぐに車掌は現場に到着しました★

車掌は『どうしたんですか』と尋ねます★
私が事の顛末を説明すると、車掌は中年男性に本当かどうか確かめます★
中年男性は、

『・・・』

黙っているだけです★

このままだと証明するのが厄介だな-と思っていた矢先、

『この人が殴るのを見ました』

と一人の乗客が証言をしてくれました★
するともう一人の乗客も、

『あんたは悪くない、いきなりコイツが殴ったんだ』と、車掌に説明してくれました★

中年男性はまだ黙ったままです★

車掌が私に、『お客様はここでお降りになりますか』と尋ねます★

私は『はい』と答えます★

『それでは駅の事務室で今後の手続きをとって頂けますか』と説明を貰いました★

一方、中年男性はこれは思ったより大騒ぎになったと感じてはいるのは端から見ても分かったのですが、未だに沈黙のままです★

車掌は、『終点の名古屋まで各駅にパトカーを配備するように要請をかけますので、もしお体の調子が良くないようでしたら、駅職員に救急車を呼んでもらって下さい』と言われたので、取りあえず下車しました★

事務室はホームの中程にありました★
静かに引き戸を開けると、中には30才前後の駅職員がいました★忙しそうに電話の応対をしています★

暫くして後ろを振り向き、『話は聞いています、大変でしたね、救急車を呼びますか』と心配そうに私を見ています★

『いいえ、救急車は結構です。それより私を殴った相手は分かりましたか』

『まだ分かってないんです。先程の列車は次の新富士駅を出てますが、男性はまだ降りてません。これから停車する各駅で下車しましたらこちらに連絡が入るようになっています。』

『そうなんですか、それまで私はここで待たなくてはなりませんか』

『いいえ、後程こちらからご連絡しますので、警察への被害届け等はその後にお決め下さい。まずは治療を優先してくださいね』

『ありがとうございます、それではそうさせていただきます』

そう言って、私は三島駅を後にしました★


続く