私は相手の豹変ぶりに戸惑いながらも、取りあえずの落ち着きを取り戻したのです★
『最初からそうすれば良かったんだよ』
隣の奥さんは、号泣しています★
『だから、すぐに謝りなさいと言ったじゃないの~!』
涙と鳴咽で言葉が良く聞き取れない状態で男に訴えます★
『本当にすみませんでした』
『分かりました、誠意は伝わりましたよ、頭を上げてください』
男の目には涙が光ってます★
『やっと素直になられましたね』
『はい・・・』
『私はそれを聞きたかったんです、一番最初に自分が悪かった事を詫びればよかったんです、そうすればここまでの感情の爆発は無かったんですよ、あなたは変な自分の保身の、それもちっぽけな事をこだわってたんです、分かりますか!』
『はい・・・』
『あなたがしっかりしないから、奥さんを始め、あなたの職場の方々が、えらい迷惑をしてるんですよ!、そして何よりも一番迷惑してるのは誰か分かりますか、〇〇さん!』
『・・・うちの、、ですか・・・』
『何言ってんだ! 俺だよ!』
『す、すみません!』
《最後までテメー(自分)の事しかねーのか!》
呆れた私は、
『まあ、これ以上あなたに物言ってもちゃんと伝わらないだろうから、そちらの言い分と、解決策を聞かせて下さい』
『・・・はい、その~、先ず、、、お聞きしたいのですが、、、グルメッチーさんは、、、訴えは、、、起こされるのですか・・・』
『〇〇さん、私は言い分と解決策を聞かせてくれと言ったんですよ、私が何をしようと、今あなたに言う必要はありません』
『そ、そうですよね・・・』
『本当に分からない人だな、物事には段取りや順番があるんです、あなたは普段生徒さん達に何を教えてるんですか!』
『・・・・・』
『とにかく、私もこんな事で時間を割くのはうんざりしてるんです、、、 書面でいいですから詫び状を書いてください!』
『ここで、、ですか、、、』
『後日でいいです、必ずですよ!』
私はかなりの苛立ちもあって、席を立とうとしました★
『あの、グルメッチーさん、すみませんがこれを、、、どうぞ、、』
テーブルの上に白い封筒が置かれました★
『何ですかこれは』
私は今回の事件に関する何かの公文書かと思いましたが、中を見て驚きました★
現金が入っていたのです★
続く
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