『古民家が好きなだけでは、保存も利用も出来ない!』
先日の私のブログで、
『昔、古民家はシロアリと共存していた!』なる、驚愕の「学説」を
発表した、ある古民家大好きサークルのお話を致しました。
彼らは、どうやら、建築の素人さんらしいので、こんな間違いも平気で
するのでしょうね。
「趣味の域」で活動しているのなら、どうでも良い事です!
最近、TV等でも、若者が「古家」をリフォームして、住んで居る様子を、
見る事があります。
私が、見たのは、京都のボロボロの町家(町家は古民家には分類されません。)
を改造して住むまでを、やっていました。
彼らも、前記の古民家大好きサークルと同じで、何の建築知識もなく、
ボロボロの町家を、改造していました。
見て居ると、「耐震補強」と称して、「筋交い」等を入れて居ましたが、
そもそも、「町家」にも「古民家」にも、この様な改造は、無意味です。
…そもそも、「町家」も「古民家」も、現在の「建築基準法の適合しない」
住宅です。
耐火性、耐震性に極端に劣り、そこに住む住人や周囲の人まで、危険に巻き込む
危険性を秘めた「古家」である事を、忘れてはいけません。
また、「耐震補強」したくても、現代の家の様な「耐震補強」をしても、
かえって、地震の時に建物を「崩壊」させる原因になります。
元来、「日本家屋」は、地震の時に、建物が「変形」したり、建物が基礎
から飛び上がったり、ずれる事で、地震のエネルギーを受け流す構造です。
もし、それを、「西洋建築」の様に、「金具」や「筋交いの様な斜材」で
補強したら、今度は、建物の柔軟性が損なわれて、倒壊するでしょう。
「古民家」を扱う為には、「日本建築」を良く知る必要があります。
出来れば、私の様に「宮大工」の知識もある、「建築士」が「古民家」を
扱うべきなのです。
ただ、「古民家」が好きで、表面的に綺麗にして使うだけでは、
『古民家を、愛しているとは、言えません!』
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