「嫌われる勇気」岸見一郎/古賀史健
ゆっくり読んでいい、と貸主が言ってくれたので←たぶん
1ヶ月かけて読み終えました。
人の生き方について、原因論ではなく目的論を取る、というところから始まります。
過去の原因で今の生き方が決まっているのではなく、ある目的があってそれに沿って人は生きている、と。
過去に何があろうとも、それをどう解釈するのか、が大切で、与えられたものをどう使うか、であると。
人は変わらないことの方が楽だけど、世界や自分に対する意味づけを変える勇気を持てばいつでもそこから幸せになれるんだよ、と言うところから始まりました。
人生の全ての悩みは対人関係にあり、と説いてあり、劣等感や人生のタスクについてわかりやすく解説してあります。
人生のタスクとは行動面と心理面があり、その中にまた仕事、交友、愛のタスクがあります。
愛のタスクには恋愛と親子関係があり、恋愛に関しては緊張せずに自由に振る舞えると思える相手との関係こそが愛であり、束縛は不信感に基づく気持ちなので愛ではない、と。
昨今よく目にするストーカー達はやはり大きく間違っているんだな、と感じます。親子に関しては、恋愛と違い関係を解消できないのでしっかり向かい合うべき、と書いてありました。
たとえ相手が誰だろうと向かい合うのが苦手な私。どうすりゃいいのか?
というところで次に書かれているのが課題の分離。
自分と相手の課題を分けて見極め、それぞれの課題には介入しない、させない。「馬を水辺に連れて行く事はできても水を呑ませる事はできない」という喩えでよくわかりました。
そして対人関係に於いて相手を信じる事は自分の課題で、それに応えるかどうかは相手の課題だと。
たとえ相手が自分の希望通りに動いてくれなかったとしても信じることができるか。愛することができるのか、と説いてあります。
えー?聖人君子になれ、ってこと?!ともやもやしながら読み進めたらそういうことではなかったです。自分が関係を築きたい相手、または現実的に離れられない相手とは積極的に関わりつつ、どうしても嫌なら関係を断ち切ってよい、と。断ち切る前に試せってことなのかな。
あとは、人は人そのものに価値があり、行為に価値があるのではない、とか、人とのつながりは縦ではダメでどんな相手とも意識の上では横であるべき、とか、なるほどなぁ、それができれば人の眼を気にしたり評価を欲したりする必要はなくなるなぁ、と思いました。
最後には、「いま、ここ」を真剣に生きろ、人生は線ではなく点の繋がりだ、と書いてあります。
そして自分自身を存在レベルで受容していきなさい、と。
宇宙理論にも似てますね。
なので違和感はなかったです。
ただ、実際そこまでまるごと自分を受容できるようになるには時間がかかるかもしれません。
こういった考え方を知ると知らないでは大違いだし、自分責めはいい事一つもないのはよくわかるので、受容できる自分になりたいですね。
他者への信用と信頼の違いに納得しました。条件なしで信じられる人が周囲にたくさんいたら、それは幸せだろうな。
って事で読了です。
ありがとうございました😊