読む日々

テーマばらばらの読書日記

通りゃんせ

2015-06-05 | 
宇江佐真理「通りゃんせ」



タイムトラベラーもの。
スポーツ用品メーカー営業職の主人公・連は、休日、趣味のマウテンバイクで出かけた先で江戸時代の武蔵野国青畑村へたどり着いてしまう。

時は天明の時代。田沼意次がそろそろ失脚するころ。田沼の失脚と松平定信の台頭を予言し、自分を拾ってくれた時次郎の信頼を得て、身を粉にして働きながら村のため活躍する。

飢饉の辛さ、百姓としての運命を受け入れて淡々と生きる人々、時次郎の代わりにお屋形様の元へ使いに行きそのまま中間としてしばらく暮らす間に見た江戸の暮らし。

スムーズに物語は流れます。連がイマドキの若者にしては歴史の知識や整体技術など持っているのが幸いします。出来過ぎな気もするけど、でも読んでで「あ、ラッキー」と思えます。

最後現代に戻って、なぜ自分がタイムスリップしたのか自分なりに納得できます。


一気読み。とても面白かったです。

満足度100