仕事納めも終えて、
6日間の正月休みに突入した30日のことでした。
おせちのための食材を求め
家の近所のスーパーに行きました。
doironの役目は
消費期限をあまり気にしないミセスdoironの
お目付け役。
かしこい消費者の皆さんはご存知だと思うが、
豆腐や牛乳や漬物といった類の商品は
だいたい、棚の前方においてあるものほど
消費期限が迫っている。
奥のほうが新しいことが多いのである。
なのに、それらの日付に目もくれず、
無造作にカートに入れようとするのを
「ちょっと待ったあ~」と
制して、奥のほうから
消費期限まで日にちの長いものを
選んでカートに入れるのがdoironの役目だ。
中には
手の届く限り奥の商品を取ろうとして
棚の前にしゃがみこんでる主婦もいるんだよ。
少しくらいは考えれば?というと
どうせそれまでには消費してしまうというのが
ミセスdの言い分なのだ。
でもねえ、やっぱり新しいほうがいいよねえ。
話は少しそれるけど、
きみまろの著書に
「有効期限の過ぎた亭主、賞味期限の切れた女房」
ってのがある。
これがまた面白いのだが
また別の機会に書くとしよう。
そんな風に、カートを押しつつ
ブツブツ歩いているときだ。
そこで、仰天するようなものに出会った。
それは、商品棚においてある
ラジカセから聞こえてくる商品案内の
テープの音声だった。
「さあさあ、本日(30日)は今年最後の
大安日だよ。絶好のお買い物日!」
え~、大安と買い物ってどんな関係?
って突っ込みたくなりました。
いや仰天したのはそういうことじゃなくて
まだ先があるんです。
「おせちのかまぼこ、栗きんとん、ごまめ
黒豆もたっぷりとそろえてあるよ、はあはあ」
と絶叫しながら、徐々に息が荒くなってくるのだ。
ぜえぜえ、はあはあいいながら
商品を連呼し、しまいには
全力で5キロを走ったように
ガハガハいいながらの案内に変わり
挙句の果ては、ゲホゲホと息遣いしか聞こえないような
はげしい音声案内テープだったのだ。
売りたい気持ちにもほどがあるぞ
と思いながら、そのテープの前で
笑い転げてしまったdoironでした。
エンドレスで流れるそのテープを
録音しようかなって思って
携帯を出してたら
ミセスdに「早よついといでや」と叱られてしまいました。
「いやあ、これこれでメチャ面白いんやで」
と教えてあげたんですが
「この忙しいときに、しょうもないものに
興味をしめさんでよろしい」といわれてしまいました。
残念やな、ミセスdは人生の楽しみ方を知らないんですなあ。
翌31日、またそのスーパーへ
理由を作って買い物に行きそのテープを
聞きにいったら、テープの内容が替わってました。
しかし、年の終わりにええもん聞かせてもらいましたわ。
その31日にも、別のスーパーに
買い物に連れて行かれました。
客の多さに辟易としながら
ようやく買い物を終えて、
ファーストフードコーナーの横を
通ったときに、またもや仰天光景に出会った。
それはとあるたこ焼き屋の店先での
光景だ。
31日も夕方になり
店じまいも近づいていたんだろうが、
女子高生のアルバイトらしき
若い女性が7、8人群がり
みんなでいっせいにたこ焼きを
焼いているのだ。
横向きに立たないと
その幅に収まらないので
みんな、いっせいに同じ方向に横を向いて並び
せっせと千枚通しでひっくり返していた。
「なあなあ、なんで、みんな一丸となって
たこ焼きやいてるんやろ~」メチャ面白いと
写真を撮ろうとしたらまたしても
ミセスdに取り押さえられた。
「店じまいで頑張ってるんやろ。一丸となって
なんていうからおかしいんや」と一蹴されましたな。
そういえばそうかな。
なんでもブログネタにしてやろうという
あさましさから、そんな風に思ってしまうんやろね。
でもそういうのが、日々を豊かにもするんやけどね。
明けて元旦。
実業団駅伝は
最後の最後に盛り上がりましたなあ。
トヨタ、富士通、日清食品の三つ巴には
ワクワクしました。
ラスト3キロくらいからずっと
日清には「ここで出ないと勝てないぞ~」と
すっかり監督気分でした。
そして今日は、箱根駅伝往路。
優勝予想は、やはり東洋大学と見ていた。
あんなに強い柏原クンが最後の最後に
いるんだもん。
少々のビハインドは関係なくて、
それまでの4区間は
一体何だったんだと思ってしまうよなあ。
この箱根駅伝はレースそのものも面白いが
その伝統と歴史が培ってきた
人間関係も面白い。
例えば各区間賞を取った人間なんかは
これから実業団でも活躍し
オリンピックなんかにも出て行くんだろうが
それも終えたら、今度は
後進の育成に携わることになる。
今回、往路2位となった早稲田の監督
渡辺君は、往年の名ランナーでした。
今も1区の歴代2位、2区歴代3位に
名前を残している。
そしてそんな彼が活躍していたときに
同じ早稲田で活躍していた同僚選手が
今、他の大学の監督として
箱根に参加しているのだ。
一人は”櫛部クン”。
箱根1区の歴代5位の記録を持つ彼が
今は、城西大学の監督をつとめている。
また、今年の往路は残念ながら
最下位に終わった上武大学の
監督をしているのが
当時”和製アウイタ”といわれた
”花田”クンだ。
キレのある走りは、一時、1500m、3000mなどの
世界記録を保持していたあのモロッコの名選手
アウイタを髣髴させたところからそう呼ばれていた。
選手として切磋琢磨をしていた彼らが
いまは監督業で切磋琢磨してるんやね。
レースだけでなく
伝統の陰に見え隠れする
人間模様もなかなか見ごたえがある。
で、明日の復路ですが、
ずばり総合優勝は早稲田でしょう。
さらにもう少し詳しく予想してみると、
往路一区で区間賞をとった1年の”大迫クン”と
同級生である”志方クン”がキーマンだろう。
西脇工出身の彼は
常に大迫クンと比較されてきたランナーだ。
同じ一年生として
きっと内に秘めたる想いは
ものすごいものがあるだろう。
彼が何区を走るか知らないが
もしたすきの時点で東洋が先行していたら
彼のところで逆転だろう。
そして、早稲田は史上3校目の
出雲、伊勢路、箱根3冠となるだろう。
以上、正月を挟んだ
年末年始のひとコマでした。