入院している実父の病院には
毎日見舞いというか世話をしに行ってる。
洗濯物の入れ替え、リハビリのチェック
病状の確認、ベッド周りの整理などの
入院環境の整備等々
そうそう見舞いに来ていただいた
人々の管理などもそうだ。
最近はインフルエンザも
警報が出ているようで
まあ、罹患しても今の暮らしの中じゃ
あまり影響はないんやけど
健康でいるに越したことはないので
マスクは欠かさずしていかねばならない。
しかし、毎日通っていると
いろんなことが見えてくる。
駐車場のおじさんは、人によって
態度が変わるのが気に障るとか
そういうこともよくわかってきた。
駐車場は数が少ないので
doironはたいていは病院と提携している
近くの大型スーパーのPにとめる。
これが遠くてね。
スーパーを端から端まで横切って
行かねばならない。
寒いので、たいていは店の中を
通り抜けていくのだが、おかげで
すっかり顔なじみになった店員さんもいる。
それくらいこのスーパーは
馴染みになった。
今日は駐車スペースにカートが
置いたままになってたので
置き場まで押して行って
駐車場の出入り口で収納してあげてたら
買い物袋をいっぱい詰めたカートを押している
高齢者の女性に質問をされた。
「すみません。ここは2階の駐車場ですか?」
という質問だ。
きっと、駐車場関係者と
思われたのかなあ。
まあ、それはそのときの行動からして
仕方ないのだが
問題はその質問内容だ。
そこは、雨のかかる、半分屋外の場所で、
どう見ても1階で2階には見えないところなのだ。
ああ、この人は2階に行きたいのだなと
思って、カートごと乗れる
エレベーターを案内してあげたのだが
あとで思ったら
やはり軽い認知症なんだろう。
近頃高齢者を見る目が
ホントに変わったなあ。
どことなく挙動不審なその人も
クルマが2階にあることを
忘れていないとしたら
それほど認知症は進行はしていないんだろうけど
外と内の区別があやふやなのに
クルマの運転をするのは
いかがなもんだろうかと思ったね。
二階の車の運転席で、家族が待っていると
思いたいところである。
クワバラ、クワバラ
なんて考えていた。
さて、そんなひと悶着の後
駐車場を出て店に入ると、
一番最初に通るのが
魚屋さんの前だ。
ここに、親父の入院直後に通ったときに
出ていた看板があったのを憶えている。
「ナマコ1袋 699円。本日限り」
というものだ。
ナマコは嫌いではない。
あの食感は新鮮なイカにも似て
なかなかのもの。
酢の物ということで
体にいいだろう。
見た目は良くないけどね。
初めて食べた人は尊敬だな。
で、その「本日限り」に釣られて、その時に
思わずお買い上げしてしまいました。
ところが、来る日も来る日も
親父の病院通いで通るたびに
毎日その看板が出てるのだ。
思わず、昨日もその前もその前の前も
本日限りて出てたやんと
店の人に突っ込みたくなりましたわい。
それでも、そのナマコは本日限りなんだと
なんとでも言い逃れられそうやけどね。
しかし、あげくには699円の上に
紙が貼られて最近は599円になってるじゃん。
ここで一句。
「正月が 遠のくにつれ ダンピング」
などと言ってる場合ではありません。
これはもう買うしかありません。
これで、ひとふくろ当たり649円。
ということで、損を少し戻しておきました
(株じゃないけど・・・)
そして買ったからには
味わい尽くさねばと
おまけに絵まで描いてあげました。
とまあそんな具合に
賢い買い物ができたわけですね。
またそのスーパーの中で次に通るのが
「乾物屋」
この店でもよく買い物をします。
正月には数の子の予約もしましたし
義母のリクエストで
チリメンジャコをよく山ほど買うので
上顧客のはずです。
以前からそんなお店だったのと
最近は毎日顔を出すのとで
いよいよ毎日挨拶をかわすようになりました。
「もうかってまっか」
「ボチボチでんな」
みたいなね。
それにしてもあのようなスーパー内の
お店で働く人も大変やね。
doironの知る限り、
正月以来一日も休むことなく
店に出ているもんね。
全く感心しますわ。
毎日せっせと病院通い。
日に日によくなる親父の病状をみながら
勘三郎に続く団十郎の訃報など
色々と世間では起こっているものの
我が親父はまだ当分大丈夫だなと
安心感を募らせているとともに
通いの道すがら
多彩な人間模様を楽しんでいる
doironなのでした。