ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

たまたま生國魂2

2013年09月04日 21時47分23秒 | ウォーキング

国立文楽劇場前の横断歩道を南に渡り、
歩道を東に向いて歩いていきますと、
下寺町筋と千日前通の交差点に出ます。

その交差点に面してあるのが、
生國魂神社参道の西の鳥居です。



もうこの神社の名前は読めますよね。
そう、「いくたま神社」です。

もともと大阪は淀川、大和川によって
運ばれてできた砂州から形成されていきました。
だから、今も「福島」や「堂島」など
島の付く名前の地名が多く残っています。

この生國魂神社もそうしてできた
夕陽が丘の北端にあるため、
そこからだと神社には坂道を登って行かなくてはなりません。

生島大神、足島大神、大物主大神を祭神とするこの神社は、
昔から上町台地の「いくしまさん」と呼ばれて
人々に親しまれてきました。
大阪最古の神社だそうです。

えっちらおっちら坂道を登っていきますと、
境内に数々ある境内社を巡る
参拝道の途中に北側から合流する入り口にたどり着きます。

入るとまず目に入るのが、
「井原西鶴」の座像です。



言わずと知れた1600年代の
寛永から元禄にかけて
「世間胸算用」や「好色一代男」などの
浮世草子を発表した
浮世草子・人形浄瑠璃作者です。

実は彼は、あまり知られていないけど
俳諧師としても非凡な才能を持っていて、
この生國魂神社の境内で
一昼夜で何句詠めるかという
「矢数俳諧」を行った際に、
4000句を詠みあげたそうです。

実に20秒に1句の速さです。

この座像はその偉業をたたえて造られたもので、
今にも俳句を詠みあげそうな雰囲気でした。

ちなみにこの矢数俳諧の最高記録は、
1昼夜で23500句だそうで、
これだと一句を4秒以内に作って
詠みあげたことになります。

本当にそんなことができたんでしょうかね。

この神社のことを紹介するのに、
もう一人欠かせない人がいます。

それが米澤彦八です。

1600年代に露の五郎兵衛によって
京都ではじめられた上方落語を、
この神社の境内を舞台にして
広く庶民に広めた人物です。

当時、人気役者の身振りや声色をまねて
演じていたのがえらく評判だったそうで、
「上方落語の祖」とも言われ、
毎年九月の第一土・日に
上方落語協会の人気落語家が勢ぞろいして
「彦八まつり」が催されるようです。

といえばもう次の週末なんですが
残念ながら、今年はそこは祭りの用事やら何やらで
駆けつけることができませんわ。

そんな「彦八」の記念碑がこれです。



またこの神社には、
様々な境内社があります。
様々な祈りにこたえて、
それぞれの神様がおわせられます。

これは西鶴、彦八とともに
近松門左衛門ゆかりの地として、
芸能上達、お稽古事などの上達をつかさどる
神様が宿る「浄瑠璃神社」。



珍しい金物・カマドの神がやどる

「鞴(ふいご)神社」。



土木建築の神が宿る

「家造祖神社(やづくりみおや)」。



とバラエティに富んだ神社が並びます。

そしてこれは、この神社の御神木です。



巳さんが宿るといわれています。

そうしてぐるっとひとめぐりし、
最後に本殿にお参りしてきました。

本殿脇には、神社の略誌や
御由緒書きも置かれてあったので、
いただいてまいりました。

ここのところ、神社仏閣には
足しげく訪っていますので、
こういった資料もかなり溜まってきております。

そんな本殿横の資料の中に興味深い資料を見つけました。

「天王寺七坂」スタンプラリーの台紙です。





そうですね、この生國魂神社は
夕陽丘の北端にあり、
ここから南に数多くの寺院群があります。

そんな寺院群を縫って、
7つの有名な坂があるんですね。

以前、「浪速ともあれ、熊野街道」シリーズで訪れた
口縄坂もここから南に3つ目の坂で、
ここに来る前に法善寺で訪れた
織田作之助の作品にも登場しています。

詳しくは今年5月11日に書いた過去ブログを参照してください。

有料のスタンプラリー台紙はもちろん
今度回ってみようと購入しておきました。

今回は北門から入ったので、
続いてその後正面に回ってみました。

さすがに人々に親しまれているだけあって、
厳かな中にも親しみのあるお姿を拝することができます。

そうそう、帰ってきてから思い出したのですが、
ここには「浪速ともあれ・・」で訪れた
八軒家浜にレプリカのあった
「常夜灯」の本物があったはずです。

写真を調べてみたら、
頭の部分と足の部分が
わずかに写っていました。
あ~あ、ちゃんと撮影できてたらよかったのに残念です。



赤丸部分がその常夜灯です。

こうして、生國魂を満喫したあとは、
小雨の中さらに足を延ばして
近くの七坂を訪れたdoiron。

その話は次回に続きます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿