この山の特徴的な植物が
「ヤブラン」
「コマツナギ」。
それに、海辺に近い山らしく
ツワブキの姿もある。
それらを見ながら、
竹で作られた簡易手すりの道を進むと、
「見晴台」と名付けられた場所に出た。
先ほどのマリーナ台より一段と高い場所に、
ベンチなどが置かれていい雰囲気だ。
眼下に飛ぶトンビの姿も見られたぞ。
ここでリュックを下ろして小休憩。
ああ~ひらけた景色から吹き上がる
海風が汗ボトの身体に気持ちいい。
心の風車がサラサラ回るような感じ。
これだけでもここに来た甲斐があったというものだ。
さあ山頂まであと一息だ。
ガサゴソと歩いていこう。
途中、道標と共にこんな石像を見かけた。
横に「二十四番中山寺」とあるから、観音様だ。
西国三十三カ所の霊場巡りが
できるようになっているのだろう。
さすがに2番札所の紀三井寺の
裏山だけのことはある。
他にこんな石像も近くにあった。
その時、前から三人連れの高齢者の男性が歩いてきた。
高齢者と言っても、
多分doironと10歳も違わないじゃろう。
そう考えたら自分も世間じゃ
普通に高齢者なんやろねえ。
通常、山では「こんにちは」と
挨拶を交わすのだがこの時は
「ようおまいり」と声がかかった。
あんなときはなんて返せばいいのじゃろ。
「へい、おおきに」かな?
いや違うな。
やっぱりこっちも
「ようおまいり」やろね。
第二展望所と書かれたところからは、
先ほどまで見えていた
マリーナ方面とは違って、
今度は和歌浦の方面が良く見えていた。
そう言えば太鼓の音も聞こえなくなっている。
そしてやっと山頂に到着だ。
山頂の下をぐるっとひと廻りしてきたような気がするぞ。
ちょっとした広場があり、
そこには雨除けにもなる手作りパーゴラや
テーブルベンチもある。
そして山頂と言えばやはり三角点。
おお~あったあった。
ではジダンに負けずに
「三角点おっち~ん」。
和歌浦の海を見下ろすように
「潮見地蔵」も祀られていた。
ではここで大休憩をすっか
とリュックを下ろして、
景色を眺めながら
お茶とヨーカンでまったりしていたその時だ。
右の方の茂みから
ガサガサと音をたてて
生き物が出てきたではないか。
そして奴は座っているdoironに気づかないように
目の前にトコトコ歩いてくる。
こ、これは写真を撮らなくてはと、
ベンチのカメラに手を伸ばすと、
その動きでやっとこちらの存在に
気づいたようだ。
至近距離でばっちり目が合ってしまった。
それがなんと
「アナグマ」。
今シーズン石山寺に続いて、
2度目の遭遇だ。
この手の動物がよくやるように
よくぞ擬死(狸寝入り)しなかったことだ。
慌ててドタドタ去っていく姿を
なんとかカメラに収めることができたのがこれ。
いやあ、おもろいもん見させてもらったわい。
ということでさあ、
では下っていこう。
これは一瞬ぎょっとした、
巨大な真っ黒キノコ。
カラスの死骸かと思ってしまったぜ。
こんなに登ったかなあと思いながら、
急な下りをどんどん下っていくと、
やがて竹林を通過。
その先にあったのが「一本松広場」だ。
ここにもベンチがあって、
親切に杖まで置かれてあった。
ここには「仲よし地蔵」が祀られており、
お茶やお菓子が備えられてあった。
ああそうか、アナグマはこんなのも
食べているんやろうね。
ここで尾根道の縦走を終え、
紀三井寺方面へと下ることにした。
よく踏み固められた道を下っていくと、
右手に神社が見えてきた。
「高皇神社」。
お参りに来ていた人に訊くと
このあたりの氏神様だという。
高台にあるので参拝に来るのは大変だろう。
地元の山で遊ばせていただいたお礼を
産土神様に申しあげ、
階段をとっとこ下っていくと、
これまた狭い道の入り組んだ
集落内におりてきた。
くねくねと路地を歩いて
ようやく広い道に出て、
紀三井寺駅へと向かったのであった。
歩いたコースはこんな感じ。
距離にして7キロ足らず。
時間は休憩も入れて3時間と
超お手軽コースだ。
ジダンはまだまだ夕方まで
高校野球を観戦しているそうだから、
帰りはここから電車でごとごとと
帰路についたdoironであった。
がらすきの電車で
ビールを飲みつつ終わり。
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