にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

溶連菌感染症が増えてきています

2013-04-05 09:09:53 | 病気のはなし
インフルエンザが下火になり、感染性胃腸炎(ノロも含めて)が流行中のむつ下北地区ですが、それに加えて溶連菌感染症が目立つようになってきました。
発熱とのどの痛みが中心で、お腹の症状がつくこともありますが、咳はあまり目立ちません。
口を開けると、イチゴのようにブツブツとした舌と、口蓋垂(喉ちんこ)から上口蓋(上あご)にかけての発赤・赤い斑点があるのが特徴です。
これに体の発疹(粟粒大後半=細かい赤いブツブツ)が伴うと、猩紅熱という診断になります。(治療法に違いはありません)
溶連菌感染症を放っておくと、急性腎炎やリウマチ熱による心臓への合併症などを引き起こす確率が高くなるので、きちんと診断して抗生物質による治療をすることが大切です。
抗生物質を使わなくても症状は数日で消えますが、合併症のリスクは減らないので注意が必要です。
周囲にも容易に感染しますが、無症状の人には治療は不要です。(細菌が活躍していないので合併症を考えなくてもよい)
医師の側でも「もしかして・・・」と疑いの目で診察しないと見逃すこともあるので、熱とのどの痛みが症状というときには、小児科受診をお勧めします。