にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

胃腸炎が増えてきました

2016-11-17 19:14:37 | 病気のはなし
今週に入って、嘔吐や下痢を訴える患者さんが少しずつ増えてきてました。
比較的症状が軽いようなのですが、脱水を心配するあまり「本人が欲しがるから」と嘔気が落ち着かないうちに水分を与えてしまうと、嘔吐を繰り返すことになるので注意が必要です。
また「水分を少しずつ」というのは「スプーン1匙(5ml程度)から徐々に増やす」という意味で、コップやペットボトルから少しずつ飲むのでは多過ぎになってしまいます。
嘔吐は数時間程度で落ち着くことが多いので、慌てずにゆっくりと進めてくださいね。

ノロウイルスの検査を希望される方もいますが、ノロの検査を保険で行えるのは3歳未満と65歳以上です。
それ以外の年齢の方(特別な疾患などに罹患している場合を除く)が検査を希望する場合には、診察料や処方箋料等も含めてすべての診療費が自費(10割負担)となりますのでご注意ください。(ちなみにどんぐりではノロ検査は行っていません)
もし検査でノロ陽性となっても、それによって治療方針が変わったり、登園登校の基準が変わることはありません。あくまでも感染性胃腸炎として、他のウイルス等と同様に症状が軽減するまで自宅療養です。
家庭内での感染予防は、吐物や便などを熱湯か塩素を用いて行えばどのウイルスにも対応ができます。

病名に振り回されずに、お子さんの状態をよく観察して、適切な対応をしてあげてくださいね。