にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

コロナが心配なら、検査よりも行動自粛が大事です

2020-05-10 20:27:17 | 病気のはなし
先日の十和田市立中央病院のコロナ院内感染、一旦落ち着いたように見えて、当初PCR検査陰性だった濃厚接触者がその後発病し陽性に転化しました。
もともとPCR検査の感度(陽性的中率)は高くても70%、つまりは感染しても30%の人は検査で見逃されるのですから、ある意味当然起こりえることだったと言えると思います。
病院側もそんなことは十二分に承知していたでしょうから、最初の検査で陰性となった後も自宅待機を続けていたそうで、今回の件での周囲への感染拡大の可能性は低そうです。
このことから私たちが学ばねばならないのは、「PCR検査陰性は非感染の証明には全くならない」ということです。
そして、周囲への感染拡大を防ぐには、風邪かなと思ったら自宅待機すること に尽きるということでもあります。
幸いにも感染しても、症状がない不顕性感染やごく軽症で済むことが圧倒的に多いことが分かっています。
先ずは自宅で待機して経過を観察、症状が重くなって行ったり、長引いたりするようなら医療機関や保健所に相談をするようにしましょう。
ちなみにどんぐりでは、発熱しているお子さんでも、2週間以内に住居地外への外出や来客等がない、あっても感染の可能性は低いと思われる場合には診察を行っています。
症状が心配な時には、まず代表電話24-5656に連絡して相談をしてくださいね。