GUINNESS BOOK

英国系パブ&ビール飲み歩き日記+α

侵される聖地 … Coors Visitor Centre (Burton Upon Trent)

2005-06-16 | イギリス旅行記2004
イギリス中部のバートン・アポン・トレント(バートン・オン・トレント)と言えば、ペールエール発祥の地。
土壌に由来する硬水がエール醸造に適していたため、BASS、Marston'sなど、数多のブリュワリーが工場を構えています。

当初は寄らない予定だったのですが、North Notts Branch of CAMRAのTerryさんにBASS Museumの招待券を頂いたので、出かけてみました。

ペールエールの聖地への期待を秘めて、こぢんまりした駅を降りると、ビール工場らしき建物が。
「お、さすがペールエールの聖地…あれ?」

coors
まず目に入った巨大な煙突の上には、なぜか『Coors』の文字が。
イヤな予感的中。
BASS MuseumがCoors Visitor Centreになっていたのは事前に知っていました。
バートンに行かないつもりだったのも、このためです。

こうなってしまったのも、国際的なビールメーカーの再編に起因するようです。
2000年、BASS社は世界最大のビールメーカー、ベルギーInBev(当時はInterbrew)に買収されます。
ところが2002年に米Coorsが、ヨーロッパの拠点を得るためにBASS社のブランドだったCarlingを買収。
そのおかげでBASS ALEはInBev、BASS MUSEUMはCoorsと別れ別れになってしまい、挙句このようなネーミングになってしまった、という事のようです。

私が調べたソースが英文ばかりの上、込み入った話なので、間違いなどありましたらご指摘ください。
Not Much Fizz In Coors Deal (Fobes)
THE BASS MUSEUM CHANGES NAME TO COORS VISITOR CENTRE (24 Hour Museum)

Coors自体は別に嫌いじゃありませんが、場所を考えろ!と言いたい。
褐色のペールエールを期待して地球の裏側までやって来るモノ好きだけでなく、地元の人達だってもうちょっと空気を読んでもらいたいと思っているのではないでしょうか。

さんざん道に迷った挙句に到着したMuseumにも、やっぱりCoorsのロゴが。

ペールエールの聖地に立つビール博物館で、
「ロッキー山脈の恵みを受けたクアーズは…」
みたいな解説しやがったら、博物館ごと爆破するぞ!!!


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6 コメント

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えっ、知りませんでした! (beer-kichi)
2005-06-16 23:37:45
ちょっとこの写真はショッキングですね。

私も一度だけ行ったことがあるんですが、

あの赤い三角マークが無いだけでなく、

「Coors」とは・・・

再考してほしいですね。
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同じくショック! (orimo)
2005-06-17 10:44:47
日本で買うBASSがアメリカ産だったのに気づいた時以上にイヤですね~

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悲しきかなマネーパワー (publican@洗足)
2005-06-17 15:41:13
私も去年行ったときにショックを受けました。

お土産品売り場もCooe's一色!!



でも、併設されたパブでは硫黄臭のきついBass飲めたし、ついでに寄ったバートンブリッジ・インでは美味しいリアルエールも飲めたしで今ではいい思いでです。



しかし、あのロゴは何とかしてほしいですね
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追記しました (イワサ)
2005-06-17 21:56:38
コメントを頂いたので、名前変更の経緯などをもう少し調べて追記してみました。



リンク先のニュースなどを見ると、地元の方もやっぱりCoorsという名に抵抗があるみたいです。そりゃそうですよね。



今思い出したのですが、確かにお土産ものの多くはCoorsグッズでした。

あまりに要らないので、自分で記憶から消し去っていたようです…。
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Unknown (ナローボート)
2005-11-10 16:46:40
2年前に行った時はまだBassだったんですが・・・・・。バートンは運河とも縁が深い町だけに残念です。
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まだMarston'sが (イワサ)
2005-11-11 00:21:23
BASSは残念でしたが、Marston'sは健在でした。

運河周辺も、とても綺麗でしたよ。
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