はしれディーゼルきかんしゃデーデ から 童心社:刊 スマートフォン T02D
鉄ちゃん仲間の那須啓さんより”子供向けの絵本なのですが、なかなか感動モノですヨ!”とリンク先を張った情報を頂きました。言われるままにリンクのURLを開くとamazonサイトのこの本の購入ページが開かれました。
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4494025615/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1
出版社: 童心社 (2013/11/27)
言語: 日本語
ISBN-10: 4494025615
ISBN-13: 978-4494025619
発売日: 2013/11/27
(データはamazonから)
ネットのカスタマーレビューを読む限り、これは購入しなければならいなと言う感じでした。特にDD51好きにとっては忘れる事の出来ない磐越西線燃料迂回輸送のうち初日に発生した空転停止・救援要請・再起動運転再開の出来事が書かれている様です。購入ページを開いてから1分も(ひょっとしたら十数秒くらいかな?)でこの本をカートに入れて購入してしまいました。なんだか那須さんはamazonのまわしもになったのかと勘違いしたくなります(笑)。
絵本全体の内容は東日本大震災が(3,11)が発生し東北線や東北道、あるいは国道4号線が寸断され物流が絶たれ極度の燃料部策となった福島県へ神奈川県の根岸から新津経由で郡山まで運転された燃料迂回輸送の話で物語自体は各地で余剰となっていたDD51が東新潟に召集される所から始まります。到着したDD51は東新潟機関区で整備の上に極度の燃料不足となった福島県へいろいろな人の心と被災地へのいたわりを乗せて磐越西線経由で運転された燃料列車の初列車が新津を出て、郡山へ到着するところまでの物語です。やはり話しのメインは磐越西線翁島-磐梯町間48KPで定数いっぱいの列車が積雪と重連総括の運転の弱点を突かれて(重連総括制御だと前・後のトルコンを1速固定や2速固定と選択が出来ない)空転停止してから救援の単9002レ(DE101124号機)が到着して後部に連結の上、再起動・運転再開をする物語で、最後は待望の燃料が到着を待ちわびていた郡山に列車が到着する場面で物語りは終わっています。
もちろん子供向けの絵本ですのでいろいろ物足りない所もありますが、逆に言うと誇張したところもなく淡々とあの日起きた事実を物語(絵本)にしたところに好感が持てます。特にこの物語の主人公はDD51であり1歳~3歳対象の幼児向けの絵本ながらデーデー好きにとっては涙なしでは読めない本です。
会津若松に到着した列車が機関士交代をする絵です。実際も新津からの機関士さんが゛あとはお願いします゛と声を掛けたそうです。 はしれディーゼルきかんしゃデーデ から 童心社:刊 スマートフォン T02D
巷では震災(3,11)の風化が取り沙汰されています。あの日、原発が停止し電力が極度に不足すると言う今振り返ればそれが本当に必要だったのかと首を傾げる様な節電、さらには追い言う地を掛けるような計画停電で日常生活は大いに支障がでました。しかし被災地の惨状を考えれば考えれば贅沢に慣れてしまった首都圏住民の誰もが我慢し、耐えた時期でした。しかし3年も経てば震災以前と同じように繁華街ではネオンがきらびやかに光り無駄な電気が浪費され既に人々の脳裏から3,11と言う大震災は忘れかけています。でも、我々鉄ちゃんは日常生活では忘れがちな震災の想い出もあの磐越西線で燃料輸送に活躍したDD51の姿は昨日の出来事だったかのように蘇ります。
震災復興がひと段落した時点で政府が震災復興を振り返る資料を発表しましたが、その中に震災直後に官民一体となった震災救援の象徴としてこの燃料輸送が取り上げられていて、JR貨物の社長が身に余る光栄とコメントしている記事を読んだことがあります。また鉄道会社の運転関係者に読まれている運転協会誌で震災特集がありその中で実際に磐越西線で乗務した機関士(運転士)さんの記事が掲載されていましたが、その中で郡山に到着する寸前の場所で毎日”ありがとう”と言うカードを持って手を振ってくれていた女性がいたそうです。この機関士さんも乗務歴の中でもこんなことははじめてで、感動と共に自分がその重責を果たしていると言う実感を感じたとコメントされていました。燃料不足を解消するために運転された磐越西線の燃料迂回輸送はDD51好きにとっても、そして鉄道をこよなく愛する人にとっても忘れられない出来事であるし、震災を風化させない出来事として鉄ちゃんの中だけでも何時までも語り継がれて欲しいものです。
実際は東の機関車でしたので原色のDE10が救援に向かいました。 はしれディーゼルきかんしゃデーデ から 童心社:刊 スマートフォン T02D
ちなみにyoutubeにはその日、9292レが48KPで空転停止し救援を迎え再起動する感動する動画が残されています。この画像を見るたびに涙を流すのは私だけではないと思います。震災直後の混乱の中、被災地に燃料を必至に送り込もうとしている鉄道員の誇り高き姿がそこにあります。我々は震災の事を忘れかけていたらこの動画を見て、あの日を思い返しては如何ですか?
http://www.youtube.com/watch?v=d_brTmS_lpY
http://www.youtube.com/watch?v=rNgs9t3QIcg
快晴の青空の下、郡山へ向けて走る燃料迂回列車です。絵本の中にも主人公のゴク(DD51852号機の愛称)は古巣の磐越西線で磐梯山が大好きだ!と書かれています。ところで実はこの燃料輸送を担当した機関士(運転士)さんのほとんどが国労組合員だったと言う事実もあります。震災直後国労本部は貨物会社に全面協力の申し入れを行い、それに沿って震災数日後には愛知機関区へ重連総括制御の訓練に機関士さんが数名派遣されています。余談ながらこの燃料迂回輸送を担当した機関士さんの中には震災で自宅が倒壊したにもかかわらず、燃料輸送に従事した方もいらしたと言う話を聞いたことがあります。 11,04,06 猪苗代-川桁 9294レ Canon EOS-1v RDP-Ⅲ(+1)
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