緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

よい一日

2009年09月18日 | 医療

リンパ浮腫のセミナー、
ご参加くださり、本当にありがとうございました。

250名位院内外からご参集くださいました。

約1か月位しましたら、講師の先生の許可くださる範囲で、
病院HP上に動画がアップされる予定です。
その時は、また、お知らせいたします。

懐かしい方にもお目にかかることができました。
足をお運びくださり、一時を共にすることができ
本当にありがとうございました。





今日は、色々嬉しいことが重なりました。

サイドバーにもリンクを張っています当学サイトの
「早期からの緩和ケア」
一番アクセス数が高く、連日500位のアクセスを頂いているとのこと。
また、見て頂いた方々から、感想もとても評価して頂いているとも聞きました。

本当に、嬉しい!




5月に担当した1年生の講義・・・
実は、その後、とても落ち込んでいました。

患者への思いやりをテーマとした
JAMA(アメリカ医学会雑誌)に投稿した医学生(といっても、日本の研修医レベル)の文章を題材に
ディスカッションを行ったのですが、
その2週間後に提出してもらったレポートには
数回シリーズの講義の翌週の講師が、
私が伝えたかったことを踏まえて意見した学生に
思いやる医療の行動は理想ではあるが、
時間がある学生だからできたことにすぎず、
時間がない日本の現場では非現実的なものだ
と言われ、そうだと思うと書かれているものが少なくない数ありました。

想いを馳せるという作業は、時間を要するものではなく
伝えたかった根っこの部分がねじれて終わってしまったと
愕然としていました。

そして、私は、まるで、口を開けたひな鳥に、食べたいと思う前に
食べ物を突っ込んだような感覚を覚えました・・・

来年からは、題材を変えよう・・
そう思っていました。

今日、学生からの講義評価が返ってきました。

他の人の意見が聞け、ディスカッションできてよかった。
チームワークを感じた。
これから医師になっていっても、忘れえない講義になった。
心に触れる他の講義にはないテーマが心に響いた。
講師の熱意を感じた。などなど・・

伝えたかったことは、私が思った以上に届いていたのかもしれない・・
そう感じることができ、胸が熱くなりました。

本当に、よい一日でした

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7 コメント

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嬉しい。。。o(^-^)o (ちー)
2009-09-18 21:28:27
人にちゃんと思いが伝わった瞬間。。。嬉しいですよね(^-^)

なんだかワタシまでうれしくなっちゃいました☆
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はじめまして! (アキ)
2009-09-19 19:42:02
初めてコメントさせていただきます。
この度、義理の父が末期の食道ガンと診断され、肝臓にも転移しており、現在川崎の労災病院に入院しています。
緩和ケア・ホスピスの事について色々と調べたら、先生のブログにたどり着いた次第です!
余命3ヶ月と宣告を受けて、ショックを受けながらホスピスの施設を探しています。
川崎市内で探したところ、井田病院と言うところに緩和ケアの施設がありましたが、どうやら満杯で待ちが数ヶ月とか…。
数ヶ月待っていたら、父も天国です(>_<)
やはり現状はそうなんでしょうか?
すぐにでも受け入れて頂けないものなのでしょうか?
金額も、大抵は高額と聞きましたか、それは誤解で、健康保険が適用されたり、高額医療の適用があったりと聞きます。
今、我々娘婿や家族がテンパってます。
お忙しいとは思いますが、よろしければ何故助言をお願い致します。
長文失礼致しました。
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コメントありがとうございます (aruga)
2009-09-20 17:09:31
ちーさん
>ワタシまでうれしく~
ポッと心が躍りました。ありがとう!

アキさん
お訪ねくださり本当にありがとうございます。
義理のお父様、大変な時に一緒に考えてくれるご家族とともにいらっしゃるのですね。お父様にあった療養の場が見つかり、落ち着かれますように。
返信する
Unknown (のこ)
2009-09-21 14:44:38
17日のリンパ浮腫セミナーに参加させていただきました。内容の濃い講義と質疑応答、豪華なおもてなし?に得した気持ちで帰宅しました。
今回のセミナーの感触がよかったので、今後も時々貴院のセミナーに参加させていただけたらと思いました。

初めてaruga先生にお目にかかれました。コメントをお聞きして『やはり切れる方だな‥』と。

先生のブログとの出会いによって、私の緩和に対する考え方は確実に広がってきています。
先生の言葉にハッとしたり、考えさせられたり、嬉しくなったり‥。特に印象に残った言葉は携帯にストックさせてもらったりもしています。

お礼を言いたかったことがあります。最初にいただいたお返事の中の『相手が主語となるように言い換える』という言葉は、私のとても重要なキーワードになりました。これまでどんな言い方なら相手に聞き入れてもらえるのだろうと悩んできましたが、とても実践的な言葉で『あぁ、そうか!』とうなづけました。

大変お忙しいとは思いますが、これからもムリのないペースで素敵なブログを届けてください。いつも、本当に、ありがとうございます☆
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のこさん (aruga)
2009-09-21 20:51:24
嬉しいコメントの数々、本当にありがとうございます。

セミナー参加してくださっていたのですね。
忙しい勤務の後、おいで下さった方に、少しでも、心地よく学んで頂けるよう、医療連携室の事務スタッフをはじめ、とても、一生懸命力を貸してくれました。

そして、このブログが役に立っていると感じさせてくださるメッセージ、感謝です。

こちらこそ、本当にありがとうございました。
返信する
いつか (jun)
2009-09-24 21:57:31
先生の講演にいって、junですとご挨拶したいです。
医学部定員増の話題を聞くたびに、先生が一瞬がっかりされたようなことが沢山起こるのではないかと心配になります。
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junさん (aruga)
2009-09-25 00:40:17
定員増になったとき起こること・・・想いをめぐらせてみていますが、まだ、辿り着けておりません。定員増で、医師が増えて、仕事がもっとシェアできるようになったら、余裕ができて、ベットサイドで過ごす時間が長くなる・・・などという良い方向ではないことのようですね・・

何かありましたか?ご勤務先で・・?

(いつの日か、お目にかかれるのは、とても楽しみです。是非、いつか!)
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