緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

在宅悪性腫瘍指導管理料

2007年03月24日 | 医療

ところで、先の高カロリー輸液は
中心静脈栄養指導管理料という診療点数で
在宅医療は施行されます。

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また、悪性腫瘍指導管理料は
化学療法薬とオピオイドの
注射投与に対する管理料です。

在宅で投与可能なオピオイド注射薬は
モルヒネ、レペタン、スタドールの3剤だけです。

がん疼痛に関わっている方なら
え?ええ???って感じになりませんか?

この3剤の中で、がん疼痛に
投与を強く推奨されているのは
モルヒネだけです。

レペタンは部分的拮抗薬で
加えて競合性については
モルヒネより親和度が高い特徴があります。
有効限界があるこの薬剤としては
総投与量が2~3mgとなったら
切り替えていかなければなりません。
レペタンからモルヒネに切り替えようとすると
血中濃度が安定しない可能性があります。

スタドールに至っては
ナロキソンと同程度の拮抗薬であるため
がん性疼痛には不適切な薬剤です。

ただ、硬膜外カテーテルから投与をすることはあるため
ペインクリニックの医師の領域の薬剤であります。

この保険は
がん疼痛のWHO方式を知らない方によって
作られたに違いありません。

かねがね不思議に感じていました。

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2 コメント

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ローテーションについて (hana)
2007-03-25 22:09:32
いつも読ませていただいています。
私の勤める病院では、NSAIDsで痛みのコントロールができなくなってくると、ペンタジンを長期間定期投与で使用する医師が何人かいます。
ペンタジンからモルヒネなどへローテーションする場合、何か気をつけて対応していくことはあるでしょうか?
今は、そのまま切り替えてしまっているのですが…
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ペンタジン (aruga)
2007-03-26 21:30:40
ペンタジンは、がん性疼痛に推奨されているオピオイドの部分的拮抗薬で、有効限界があり、長期投与になると精神症状を呈しやすい薬剤です。ですから、術後など短期間で投与を終了できるときに適応があります。長期間投与となり、有効限界以上の投与を必要とするようながん性疼痛には、基本的には禁忌と考えています。切り替えざる終えない場合は、モルヒネ対ペンタゾシンは、1対2~10程度ではないかといわれていますが、部分的拮抗薬ですから、打ち消しあい、その後、血中濃度が急速に上がる可能性があります。患者さんには、谷間の激痛を味合わせてしまう可能性があります。
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