土曜日、チームの仲間とお昼ご飯。
夏らしい前菜(写真)は、
バジルのムースの上に、トマトときゅうりとオマールエビ。
さっぱりして、とっても美味しかったです。
職場からそう遠くない位置だったのですが、
スカイツリーが見えて、
結構近いんだなあってびっくり。
この2週間、オリンピックは本当に楽しませてくれました。
が・・、深夜・早朝にちらりとTVをつけていたくらいで
体調が変で、踏ん張りのきかない体を実感しました。
(ガックリ・・)
5、6年ほど前くらいから、
抗がん治療抵抗性となった患者さんに
主治医が、「ベスト サポーティブ ケアにしましょう。」
という説明をしていることに出会うようになりました。
BSCと略します。
????
これと緩和ケアのとの違いってなんだろう・・って思っていました。
当時、色々検索しましたが、
様々な論文には、
〇〇(抗がん剤)+BSC vs BSC
という用いられ方をしていました。
最近、検索すると
こんな風に書かれていることを目にします。
がん対する薬などでの積極的な治療は行わず、症状などを和らげる治療に徹すること。対症療法。
QOL(生活の質)を高めることを目的とし、症状が出てきたらその症状にあわせたケアを行います。
(がん用語辞典、http://dic.gankeijiban.com/a_term/d_1/t_13245)
本当かなあ・・・
ある執筆をするために、再度検索してみました。
SY. Zafar. Defining Best Supportive Care. J Clin Oncology, 26(31), 5139-5140, 2008.
元来、BSCは、臨床試験用語。
〇〇 vs BSC、
”BSC arm” というような使用。
ただ、この時から、抗がん剤の対照群はどこまでの症状緩和をなされるのか定義を明確にしないまま用いられてきたことを指摘した論文でした。
これは、臨床試験に特化した言葉だったのか・・・
日本では、間違った使われ方をしてきたということでしょうか・・
詳しい方いらっしゃったら、
是非ともご教示ください。
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私の前任校ではもっと前から使われていたと思います。緩和ケアをしていると耳慣れない言葉だったので日本だけの言葉かと思って調べてみたら、先生がお書きになられていたように海外で・・vs BSCという臨床試験が結構あるのを知って海外でも使う言葉なんだ~と知りました。
(口だけでも)治療医がBestな支持療法をちゃんとします!と宣言しているのはいいことだろうなあと思ってました。実際はどうなんでしょう。
キャンサーボードで、腫瘍内科医兼緩和ケア医というポジションの人が多用している観がありますが、本当の意味での緩和ケアを理解している人は、使わない方がいいとおもいます。
疑問が解けたと言っていただき、実に同調した次第です。
このJCOの論文の中にも、best supportive careは、best palliative careだと定義した人の報告もあるように、そもそもが支持療法と緩和ケアは同義じゃないし、bestって、つけてないときは何なの??と同じように感じました。
Euphemismさん
ありがとうございます。そのように、ストレートに言っていただけると、すっきりします。
ただ、こういうところに患者さん達一般市民の方々は逃げ込んでしまうような風を感じることがあるのも事実で、それで上手に緩和ケアを利用してもらえるなら、それはそれで意味があるのではないかと思うこともあります。
普及啓発の姿勢としては、弱腰でしょうか・・・
”Euphemism”は婉曲という意味とは異なった切れ味のよさに、心地よさを覚えました。ありがとうございます!
医師にとっても、患者さんやご家族に対して抵抗感なく“緩和ケア”という言葉を受け入れてもらうための言葉(説明)を持ちにくく、“サポート”という誰もが身近にやわらかく受け止められやすい言葉を用いるのかな、と想像しています。何となく違和感を感じながらも、緩和ケアもひっくるめ、全面的に生き方をサポートしますよ、という提示で、患者さんがたが受け入れやすいならそれでもいいかな、と思っていました。ただ、本来の意味やそのルートを知っておくこと、緩和に携わるうえでは大事にしていたいです。
そして、BSCに切り替える時期、としたり、説明したうえで、ここは急性期病院なので長期入院ができず、転院を探しましょう、という話の流れに、難しさを覚えます…
本当に、難しいです。
緩和ケアの普及の経緯にあまりに多くの要素が入りすぎて、通常の医療とは異なるものになってしまっています。
学会でも、取り組んでいきます。どうか、よいご提案などあれば宜しくお願いします。