介護施設は複数の在宅訪問診療所と契約をしていることがあります。
介護施設と訪問診療所の関係は、中で関わる者でなければ殆ど見えてきません。
(Silvo BilinskiによるPixabayからの画像)
医療機関は医療法に基づく医療法人などが運営しており、基本理念は利益を上げる会社とは一線を画します。
つまり、医療は利益の追求ではないのです。
一方、介護施設は多くの企業や会社が運営しており、企業は利益追求を基盤にしています。
ですから、介護施設は、医療機関とは異なり、質は均てん化されておらず、その親会社と施設長に影響を受ける印象を持ちます。例えば、利益のために、介護スタッフの数を絞っているところもあるのです。
今まで、週1回の非常勤で都内の幾つかの在宅訪問診療所を経験させてもらいました。
とてもよい経験ができた介護施設もありました。
90歳以上の認知症、慢性腎不全がある方を施設の中で、透析を導入せず看取りまでたどり着けた時は、施設長はじめ、施設のスタッフの方々とチームとなり、患者さんと歩み切ったという感覚になったこともありました。亡くなったことは寂しいことでしたが、患者さんから皆に”ありがとう”を頂くことが出来て、本当に満ち足りた気持ちになりました。
一方、自分や肉親は入れたくないと感じたところもあります。
共通しているのは、介護や他のスタッフのための医療を求められる場合です。
夜、寝てくれなくて介護スタッフが疲弊するから十分な眠剤を処方して欲しいとか(入所者さんが不眠で辛いからではなく・・)、診療は20人を1時間以内に終えて欲しいとか(部屋の移動を入れれば、一人1~2分の診察?・・)、薬剤師の都合で薬剤は2か月先まで調剤されていたとか(処方箋は4日以内に調剤されるものなのですが)・・
訪問診療所は患者さん中心の診療になるよう介護施設と話し合ったり、提案していくべきです。でも、契約維持することが安定収入に繋がるため、介護施設の希望に沿うように動く傾向にあります。その結果、施設訪問診療の質は、それぞれの施設間で大変大きく、外からもわかないのが現状です。こうしたことは、診療所の規模(大きいとか小さい)ではなく、有名・無名も関係はありません。
このような経験通して、今では非常勤先は、施設訪問診療を行っていない所、つまり、大半が個人のお宅、居宅訪問診療を行っている診療所に出向かせていただくようになりました。素晴らしい訪問診療所が多く、本当に学びになります。
コロナ禍となり、介護施設に家族も出入りができなくなり、増々中が見えなくなっています。どれだけ透明に丁寧に報告をしてくれる施設かどうか・・がポイントになってきそうです。
私の実家の母も現在介護付き住宅に入居して
既に4年ぐらいになります。
友人のお母様が先に入居していて
施設の内容がとても良いということで見学後入居しました。
公的な施設ではないので、入居時も月々の費用も高額です。
施設の方からの要望があったり、こちらのペースで時々行きますが
現在はお部屋には入れなくて、談話室で面会しています。
私の高校、大学で一緒に学んだ同級生は
10年近く、横浜から、ご実家の大阪に出向いて
いろんな施設に音楽ボランティアとして訪問していて
私もピアノの演奏通じて、何度かお手伝いさせて頂きました。
公の施設で費用がお安くて、スタッフさんのケアが行き届いる
彼女がよく熟知していた大阪の某施設があって
ご自分のお母さんも、いずれ入居させてもらいたいと思っていましたが
お世話になる前に天国に召されました。
直前に彼女の助っ人で訪れた時は
別の施設に一時的に入居されていて
何十年ぶりかでお会いできたのが最後となりました。
彼女がお目当てだった、評判が良いこういう施設は
ほんとに少ないらしく、待機者が何百人だそうです。
現場からのコメント、温かさを感じました。
素敵なところなのだろうなあと感じます。
ありがとうございました!
aruga
音楽を通しての訪問、素敵ですね。
そうした時のスタッフさんとのちょっとした会話など肌で感じられることと待機者数からわかる評判とは一致するものなのでしょうね。
また、ご友人のご家族からの情報も頼りになりますね。
沢山の気づきを頂き、ありがとうございました!
aruga
dandy-hidechan52のおたかさんです
いつも大変勉強になったり参考になったり、考えさせられる内容で、週一回の記事を楽しみにしています
今回の見えない施設内の色々についての内容は、まさしく私たちが最も知りたい事です
でも見えてこないし、情報は出てこないし
94歳の姑は自宅でどうにかひとりで頑張っていますが、キーパーソンの義理姉がなるべくギリギリまで施設に入れたくない理由も、そこにあります
どのようなら対策したらいいかもわからない素人ですが、労働環境を改善して優秀な人材が集まるようにするのは、まず最初に国に取り組んで欲しいものです
コメント、ありがとうございます!
もっとも知りたいことだったとお書き下さり、ブログを続けることを後押しされた気持ちになりました。
感謝です。
94歳の姑さん、沢山の方の眼差しがあり、お幸せだなあって思いました。。
これからも、どうぞ、よろしくお願いします。
aruga
様々な役割の中でご活躍の様子、素晴らしいですね。
これからのさらなるご活動にご期待しています。
aruga