ある講演の後、ひとりの男性の方がずっとまっていらっしゃいました。
何人かの方へ、ひとしきり挨拶がすむと、その方から声をかけられました。
ある大学病院の外科担当されている薬剤師さんでした。
「NSAIDsを使っていても、オピオイドが始まると
主治医はNSAIDsを切ってしまい
腎障害になっても、嘔気がでても、量を減らすことはせず
それで鎮静がかかり最期を迎えていくんです。
見ていて、痛みは残っているのに
鎮静がかかっているように思えて・・・
私なりに勉強してきました。
それを病棟になんとかいかしたいと思っているのですが
医師は耳を貸してくれません。
鎮痛補助薬も話はするのですが
処方はしてくれません。
どうすればよいのでしょう。」
そういえば、以前、
このブログに同じような経験をコメントしてくださった
看護師さんがいらっしゃいました。
現場では、同じようなことが方々で起こっています。
がん治療現場に共通している悩みですが、
これは、コンサルテーション医療のあり方を
考えるには、とても、大切なことです。
(つづきます)
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NSAIDsについては、同じNSAIDsの中でも少しずつ特徴がありますので、メリットとリスクを知って、上手に使いこなすことが大切だと思っています。
まず、NSAIDsを切るDrはNSAIDsが頓用指示にあることが多いのでそこを逆手に取ります。患者様の痛みが軽減すればよいので、朝、夕に痛いかどうかを聞きます。もちろんオピオイドだけでいい場合もありますが、そうでないときは「痛い」といっていただけます。そうしたら、1日2回ぐらいはレスキューではなくNSAIDsを使ってみます。2~3日はそのまま知らない振りして、でも似たような時間にまるで定期のの指示があるかのようにNSAIDsを使います。そして、少し痛みが取れてきた頃、すかさず相談します。あくまでも相談です。「せんせい、ここのところ1日2回ぐらいNSAIDsを使っているのですが、これも入っているとどうも楽みたいで、1日2回は使っているのですけど、定期にしてもいいですかね~・・・」ここで、ペインフローシートなんかがあると最高です!患者様は併用したほうが楽という実感があれば主治医に言いますので、主治医から、自然に「併用でいこうか」ということになる場合が多いです。
必ずしも、私が言うわけではありません。受け持ち看護師に言ってもらったり、時にはかわいらしい1年目に情報提供しておいて演じてもらうときもあります。なんだかだましているようですが、要は、患者様の痛みが楽になればいいのかな~なんて思ってやっています。
のは困りますね。そういう人に限って話しても
聞いてもらえないですよね。
薬剤師の科長や、その医師の上司等から話をして
もらったり、勉強会などで啓蒙活動をするのは
効果があります。それから多くの人に毎回指摘
されれば、嫌でも気をつけるようになると思います。
他にいつも気になるのは薬剤の相互作用です。
特に内科医や外科医が慣れないSSRI等を処方
したりする時は要注意ですね。
複数からのアプローチ、
相互作用への注意、
大切なことですよね。
先生のような観察眼をもった医師が病院内にいると
皆さん安心してチャレンジできますね。