緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

あなたは来なくていいと言われたオイスター先生(1)

2008年09月15日 | 医療
今の病院は、今まで働いてきた病院の中でも、
教育システムは、秀逸。

がん対策基本法の前から、緩和ケアにも
若い先生達が、選択診療科として
6週間を基本としたローテーションに来ていました。




オイスター先生は
数年前に緩和ケア科にローテーションに来た
研修医2年生の女性医師でした。



ある女性の患者さんから、
オイスター先生は
あなたは来なくていいと感情的に当たられました。
 
何か問題があってそう言われたわけではありません。 

治療が思うように進まなかったり、
がんという辛さから、
診療スタッフのどこか弱い所に
感情をぶつけられる事は
珍しいことではありません。 

こうなると、普通足が遠のくものです。 

無理しなくていいから
とだけオイスター先生に伝えたのですが、
そう言われた翌日も、その翌日も、
彼女はその患者さんの所に足を運びました。 

そして、どのような身体状況で、
薬剤の効果、副作用、
疾患や治療に対する心理的な状況について、
丁寧にアセスメントし、私に報告してくれました。
(つづきます)
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