たかつき市民環境大学
第24回「ナガエツルノゲイトウの駆除」
日時:2024年12月12日(木)13時~15時
場所:高槻市梶原地区の畑、水田
講師:高田 みちよさん(あくあぴあ芥川 主任学芸員)
午前の講座では外来種の問題について学びましたが、実習先に向かう前に、世界最強の「特定外来生物(海外起源の外来種で、生態系、人命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は恐れのあるものの中から指定される)」と言われているナガエツルノゲイトウについて、問題になってきた経緯、高槻市で繁殖が見つかった場所・侵入経路・被害、ナガエツルノゲイトウの説明や見分け方、駆除活動の状況などについて説明をしていただきました。
ナガエツルノゲイトウを駆除するために除草剤を使ってみましたが、期待されたほどの効果はなかったようです。今は、太陽光をほぼ遮って、光合成をさせないための防草シートに頼るしかない状況ですが、課題も残っています。
実習場所は、五領公民館から徒歩約10分のところにあります。作業に入る前に、高田さんから作業内容について説明を受けました。当日は、ナガエツルノゲイトウバスターズのメンバーが作業指導に駆けつけてくださいました。
作業内容は、先ずナガエツルノゲイトウが繁殖している場所で実物を確認して、掘り起こし、次に、少し場所を変えて、防草シートの張替えを体験して頂きました。
ナガエツルノゲイトウは、水陸両性で畑や水田の土の部分やため池などの水面で繁殖しますが、防草シートを突き破って生えてくるものもあり、ナガエツルノゲイトウのしぶとさを実感させられました。
また、ナガエツルノゲイトウにそっくりなスベリヒユなどが近くに多数繁殖しているため、見極めが非常に難しいという問題もあります。高田さんは、(誤解のないようにお願いしたいが)畑では基本的には作物以外は取り除いても問題はないので、怪しいものは除去してくださいとおっしゃいました。ただ、素人には根を残さずに取り除くことは難しいので、もしどこかでナガエツルノゲイトウに似た植物を見つけられた場合は、市役所に連絡していただくほうがよいかもしれません。
ルーペでナガエツルノゲイトウを詳細に観察される受講生さん。
以前に張った防草シートを一旦剝がし取り、シートに付着した草や土を取り除いだ後、土の表面にナガエツルノゲイトウが生えていないか確認し、再度シートを被せてペグ(固定具)を打ち付けて固定しました。受講生の皆さんとアシスタントさんも力を合わせて一緒になって奮闘しました。
作業は想像以上に重労働で、土まみれになったことと思いますが、受講生の皆さんは積極的に次々にシートを剥がして、ナガエツルノゲイトウが群生しているのを見つけると、高田さんのご指導を仰ぎながら慎重に掘り起こして除去しました。
約1時間に及ぶ作業を、皆さん結構楽しそうに行われました。ナガエツルノゲイトウの駆除活動の大変さも実感されたのではないでしょうか?本当にお疲れ様でした。最後に全員で記念写真。
作業を指導して頂いたナガエツルノゲイトウバスターズの皆さん(赤對さん、鳥野さん、山本さん)有難うございました。
*バスターズは、毎月第1,3水曜日 午前10時~12時 当場所を中心に活動していますので、皆さんの参加をお願いします。(1月~4月はお休み)
また、高田さんは芥川おそうじ隊のリーダーも務めておられます。毎月第1日曜日 午前10時~12時あくあぴあ芥川周辺の川原を中心に清掃活動を行われています。こちらへの参加も是非お願いしますとのことでした。
次回の講座は次の通りです。
2025年1月16日(木)10時~15時
第25回 午前「高槻の鳥たち」
第26回 午後「野鳥を観察してみよう」
講師 高田さん(あくあぴあ芥川 主任学芸員)