11月10日(木)午前
第23回「高槻に見る野生動物」
講師:元梅花女子大学教授 圓入克介さん
場所:阿武山公民館 2階 大集会室
自然環境において人間の住む自然界には生産者{植物}と消費者(動物)と分解者(微生物等)という役割を持った動植物で構成されている大循環が存在する。
森は植物だけのように見えるが植物だけでは成り立たない。
森の生態系に組み込まれた野生動物の役割について説明をして頂いた。
①種子の運び屋(貯蔵忘れによる発芽・ウンチによる肥料付き種まき・果実は運び屋への報酬)
②肥料の生産と植物への提供(動物の大腸は植物向け固形肥料の生産工場・動植物の遺体処理)
高槻の北部 萩谷の築150年位の家に20年住んでいた間に出合った動物たちの貴重な記録を見せていただいた。
家の近くの川や畑や庭の小さな池を舞台に繰り広げられる生きものたちの日常の紹介。イノシシ、ニホンザル、二ホンジカ、アライグマ等19種類。
印象に残ったのがヤマアカガエルの寒中の産卵と鳴き声、モリアオガエルの複数の雄を従えたアワ卵と鳴き声、フクロウの子育てと飛び立ちの様子でした。
受講生からも高槻の山にこんなにたくさんの野生動物がいることに驚き感動した、人間と動物の共存する未来を目指して行きたい等の感想がありました。
午後
第24回「高槻の都市公園、街路樹を巡ってみよう」
講師:たかつき環境市民会議 里山グループ会員
場所:阿武山公民館から上の池公園、ハニワ工場公園まで
里山グループ活動パネル展示と説明。
街路樹のさまざまな働き(機能)の紹介、公園の意義について、里山グループの取り組みについての説明。
2班に分かれて阿武山公民館を出発し街路樹の観察をしながら上の池公園に移動。
上の池公園は1992年春に「自然を感じる」をテーマに設置された公園で敷地の約半分が池である。雨水流出抑制調整池を都市計画に取り入れた大阪府下第一号でありビオトープ計画の第一号でもある。ビオトープ池により動植物の生息環境が残されている都市公園です。
上の池公園樹木一覧を見ながら丁寧に樹木の説明をして頂きました。葉の形や縁の形状の違い、葉の付き方や匂い、花や実等の特徴を教えて頂きました。
受講生より上の池公園の樹木の種類の多さに驚いた、説明が分かりやすかったとの感想がありました。
街路樹の観察をしながらハニワ工場公園に移動。
1995年に公開、大王級(天皇)のハニワ工場で全体像が分かっているのはこの遺跡だけで1988年から3年間の発掘調査で延焼窯18基、作業場3棟、竪穴式住居14棟が発見された。
ハニワ工場館を見学。
次回の講座は12月1日(木)午前「北摂地域の地形と地質」午後「地質を観察してみよう」を開催予定です。