「ちかごろ、ある若い者がやってきて、「わたしは財産もなし、門地も賤しいから、自分ひとりで豪傑のつもりになっております」というから、おれは感心して、「そのつもりで十年もやれ」といって励ましておいたョ」(勝海舟「氷川清話」より)
本日、お茶の水の全労連会館ホールで第20回国民の医薬シンポジウムが開催され参加してきました。今回のテーマは「イレッサ薬害訴訟における国・企業・関係学会の責任」ということで11月15日に東京高等裁判所で言い渡された薬害イレッサ訴訟の判決について弁護団よりその不当性について説明、被害当事者から被害について訴え、法学者、医師からの意見、そして地方裁判所の和解勧告を拒否した国の医学会等に和解拒否の賛同を求めた下書き問題について原告・医師・弁護士による鼎談がありました。
11月15日の東京高等裁判所の判決は、今まで過去の薬害訴訟で薬害被害者が苦労して勝ち取ってきた被害が出たら国は早く被害防止の措置を取らなければならないという予防原則を真っ向から否定するもので、薬害イレッサの被害者のみならずサリドマイド被害から薬害肝炎に至るまで全ての薬害被害者にとって許し難い判決です。薬害イレッサ訴訟は、このような薬害被害者の願いを無視した東京高等裁判所の判決に対して薬害根絶の大きな国民の声と怒りをもって解決しなければなりません。