「いつかおれは、紀州侯のお屋敷へ上がった帰り途に、裏店社会へ立ち寄って、不景気の実情を聞いたが、このさき四、五日の生活が続こうかと心配しているものが諸方にあったよ。ひっきょう社会問題というものは、おもにこの辺から起こるのだから、為政家は、始終裏店社会に注意していなければいけないよ」(勝海舟「氷川清話」より)
社会問題に目を向ける勝海舟。この視点を現代の為政家はどのくらい持っているでしょうか。また、市民の側から、どのくらい社会問題を訴えているでしょうか。為政家と市民が一体となって創りあげていかなければ良い社会は生まれないのではないでしょうか。