結論からいうと、彼とやり直すことになりました。
あの決断をして、手紙を読んだ彼が別れを受け入れる旨のメールをくれたとき、
彼にもこれから変わる気はもうないのだな、と思って、
改めて、もうおしまいなんだな、と思いました。
彼が変わると言ってくれることを、もともと全く期待してはいなかったし、
自分のために変わってくれることを期待するなんて、
そんな都合のいいことをしちゃいけないんだ、
と自分に言い聞かせていました。
でも、もし、奇跡が起こって、
話し合おうと言ってくれたりとか、
その話し合いの結果、お互い歩み寄って変わっていく努力をしようと言ってくれたら、
私自身もやり直したいという気持ちはありました。
でも、それはないのだとわかり、
そのときは夜勤中だったけれど、
あのときの全身の力が抜けるような感覚は、これからずっと忘れられないと思う。
そのあと、自らをなんとか奮い立たせようと闘った時間も。
その夜、彼は普通に接してくれました。
出て行くまでの時間、こうやって過ごしていくのかなと思っていました。
その翌日、私はお休みだったので、物件を探しに行き、引っ越し先を決めました。
そのときに、母に連絡をしたのだけれど、そのときに口論になり、
結局、契約はせずに帰宅。
母の怒声にやられ、頭痛がひどくて、彼に今日はご飯を作れませんメールをしたら、
彼から電話が。
母との口論なんて、彼に聞いてもらう権利なんてあたしにはないのに、
彼は何があったのが聞いてくれて、それは本当にそれまで通りの普段の優しい彼でした。
そしてお互い変われなかったね、どちらかだけでも変われたらよかったんだけどね、
と話しました。
私が出て行くときに持って行くモノの話以外は、すべて過去形でした。
その夜、彼が帰宅して、
一変、彼は返事とあいづち以外、口をきいてくれませんでした。
もう別れるのに、今まで通りを彼に求めること自体がやっぱりおかしかったんだな、と思い、そのことは諦めました。
その夜彼は床で寝ていました。
私はろくに眠れないまま、早番で5時前に家を出ました。
その数分後、彼から「今日最後に話そう」と。
ああ、明日から出て行くまでもう彼とは最低限必要な会話しかできないんだな、と思いました。
これからの話ではないということ。
最後に、のひとことでそう感じた。
その日、彼が帰ってきて、はじめはお互いだんまりでしたが、
彼が、私がどんなことがつらかったのかを聞きたいと言ってくれて、
それまで言えなかったことをひとつひとつ話しました。
彼もそれに対して思うことを話してくれました。
お互いの考え方の違いが改めてわかったけれど、でもちゃんと話し合えた。
そして彼が、「すぐに変わる自信はないけれど、変わろうと思う」という旨のことを言ったとき、
あたしはほんとうに息がとまるくらい驚きました。
そんな言葉を聞けるなんて、1ミリも思っていなくて、
聞いた瞬間、ものすごい衝撃でした。
時間がとまるって、ああいうことを言うんだと思う。
全てがストップした。思考回路も、心臓の動きも、部屋の空気の動きも。
地球の自転さえも止まったような、そんな感覚。
今回のことは、うまくいえないけれど、
あたしの人生において、大げさでなく、いちばん大きなできごとでした。
いちど、時間がストップしたことって、今までなかった。
彼との時間は、あたしのなかで、一度終わったもので、
失いそうになった、というよりは、
一度あたしは彼を失った。
だから、これからも彼のすべてに関わっていけるんだなあ、と思うと、
本当に、今まで経験したことの無いような感覚。
枯れてしまった花が、逆再生でみずみずしさと彩りを取り戻していくような。
パラキスの1シーンに、
モノクロの景色を、極彩色に染め上げる、
そんな台詞があったけれど、
そんな存在って、本当にあるんだ、って思った。
これからも一緒にいることを選んでくれた彼に、
本当に、心の底から、ありがとうの気持ち。
言葉じゃ足りない。ひとつも足りない。
もう、繰り返さない。
人間そう簡単には変われない。そんなことはわかってる。
またおなじようなことはきっと起こるかもしれないけど、でも、
これからは違う気持ちで乗り越えていける。
そんな気持ちです。
そして改めて、
あたしの話を聞いてくれた友人、先輩、
このブログを読んでくれているひと、
力になってくれたひとたちに、心から感謝の気持ちでいっぱいです。
めいいっぱいの、ありがとう。