海宝寺は、21番でした。
20番 海宝寺
伏見区桃山町正宗20
山号 福聚山
宗派 黄檗宗
創建 杲堂元昶
本尊 聖観世音菩薩
ここから京阪電車沿線の伊藤若冲の所縁の寺を巡ることにする。若冲は江戸時代後期の絵師で、錦市場の八百屋の跡継ぎに生まれながら晩年絵師としての才能を発揮した天才画家である。アメリカ人の収集家に紹介され数年前から大ブームとなり、今日では京の絵師と言えば、応挙でもなく探幽でもなくなった。ここ
最近では、錦市場のシャッターはあたかも若冲美術館の様相を呈している。その若冲所縁の寺は、3か所ある。まずここ海宝寺は、若冲「筆置きの間」がある禅宗寺である。
京阪本線墨染駅から徒歩10分くらいで着く。萬福寺を本山とする禅宗の寺で、江戸時代後期の創建である。桃山町正宗の地名通り仙台藩の藩祖伊達政宗の屋敷跡の場所にあり、その政宗御手植えの木もある。境内にはその説明番が仙台市により設置されている。また、大手百貨店の大丸の創業者下村正啓がこの寺の高僧に帰依し浄財を投じた縁で大丸関係者を祀る「祠堂」がある。
そして方丈内部には、若冲晩年の傑作「群鶏図」があり(現在は国立博物館所蔵)その絵を書いて以降絵は描かなかった事から、「若冲筆置きの間」と言われる。
境内は自由に見れるが、方丈内は入れない。普茶料理と言う黄檗宗独特の精進料理が頂けるお寺でその時は見られるかも知れない。予約が必要だ。
次は、若冲の墓を見に行く。