29番 海住山寺
木津川市加茂町例幣海住山境内20
山号 補陀落山
宗派 真言宗智山派
本尊 十一面観音
開基 良弁 聖武天皇
中興 貞慶
しばらく自家用車で南山城の古刹を巡る。いずれも京都より奈良の仏教界との関りの深い寺である。笠置山から木津川沿いに20分ほど奈良方面に行けば恭仁京跡の大きな石碑があり、そこから山を登る事10分ほどで到着する。地域が一望できる高台の頂上に海住山寺はある。
地域は、瓶原(みかのはら)と言い、山は三上山と言う。聖武天皇の時代の創建で、良弁が開山である。言うまでもなく東大寺初代別当であり、聖武天皇の大仏建立の祈願をこめて創設された寺だ。その後荒廃し、鎌倉時代に解脱上人である貞慶により再興された。見どころは、貞慶上人追悼の為に弟子の藤原長房(覚真)が、建てた五重塔である。50m以上ある東寺の五重塔に比べて20mに足らない塔だが、山上の境内で見上げると存在感は十分ある。特徴は、裳階という庇のようなものが一層の下に設けられているので6重にも見える事だ。建設時のまま大きな修復もせず残っているので、国宝指定されている。本堂へは拝観料を払えば入れる。狭いが本尊の十一面観音立像は平安時代、四天王立像は鎌倉時代のものでいずれも重要文化財である。その他寺宝は多く遠くまで出かけて来た甲斐がある。なお、ふもとの恭仁京跡は国分寺跡と共に国の史跡に指定されている。奈良時代とは言え京都府内にある為、京都検定的には長岡京、乙訓宮、などと並び必須の情報である。