アチャコちゃんの京都日誌

あちゃこが巡る京都の古刹巡礼

123 アチャコの京都日誌 再びの京都 13番朝倉堂  中興の祖 二人

2017-08-21 08:42:58 | 日記

13番 朝倉堂  訂正12番が、本堂です。

朝倉堂の朝倉とは、

戦国武将の浅井・朝倉の、朝倉氏の事だ。

応仁の乱で、壊滅的な被害を受けた清水寺を復興したのが朝倉貞景。

越前朝倉氏の第9代だ。大変信仰に厚い人物で多くの寺院を復興している。

その二代後が、悲運の武将浅井義景だ。室町幕府最後の将軍義秋(のち義昭)が、義景を頼った時に天下に号することも出来た。

しかし、浅井長政と画策し信長を挟み撃ちにして窮地に追い込んだのに、逃してしまい、

結果、姉川の合戦で大敗し、滅亡後浅井長政と共に、信長に頭蓋骨を箔濃(はくだみ)にされた。

一説には信長は、それで酒を飲んだとされる屈辱の武将だ。

晩年、酒と女に溺れた事から後世評価は低い。

浅井長政が、養源院に祀られたのと大違いだ。(浅井長政は娘の淀君のお陰か?)

まあ、その朝倉氏。

正式には法華堂。中は非公開だが本尊と同じ千手観音が安置されているという。

 

 

今日のネタは、大西良慶和尚。

朝倉貞景が室町の中興の人とすれば、昭和の中興の人だ。

「大西良慶」の画像検索結果

107歳で天寿を全うした人だが、徳の島の7つ子の命名者でも有名。

良慶節と言われた説法は私にも記憶がある。「人間というものはなあ・・・。」てな感じ。

そして本当にすごいのは、清水寺を本山として独立させた事だ。

それまで清水寺は、法相宗の末寺、本山は興福寺だった。平安の創建時からそれまで南都興福寺の末寺だった為

こんな大きなお寺が末寺とは?

北嶺比叡山からの迫害を受け続けた苦労の連続だったのだ。(南都北嶺の争いの歴史は後日書く。)

それを北法相宗本山として独立させたのだ。興福寺の管主も兼ねていた大西良慶しか出来ない大仕事だった。

よって、開山堂を建立し祀られている。

ココも訪ねる人はいないが、ぜひ心静かにお参りしてほしい。北総門を出た成就院の手前にある。

成就院は大西良慶さんの住んでいた塔頭寺。

まだまだ話題は尽きない清水寺。続く、

 

 

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122 アチャコの京都日誌 再びの京都 清水寺本堂 「忠僕茶屋」「舌きり茶屋」の物語

2017-08-19 20:26:30 | 日記

11番は、清水寺 本堂 

有名な舞台造り(崖造り)のあれだ。現在は改修中で足場に覆われている。

従って、舞台から音羽の滝を眺めた写真。

高所恐怖の方には、足が落ち着かない。しかし・・・。

「清水の舞台から...」の画像検索結果

願掛けの為、舞台から飛び落ちる女性。(錦絵)

案外飛び落ちる人は多く、しかもけがはしても、かなりの確率で生還している。

明治初め、「飛び落ち禁止令」が出されたほど日常的に飛び落ちは行われた。(決して「飛び落り」ではない)

因みに現在でも、禁止令は有効のようです。

本尊の観音様は、十一面千手観音立像(清水式)で秘仏。

11のお顔に加えて頭上にもう一つ仏像を差し上げておられるという大変ありがたい御本尊。

その仏さまに、一生一代の願いをかけて、飛び落ちたのである。

さて、本日の「ねた」は。

清水寺が、倒幕運動の拠点であったという話。

下の写真は、清水寺成就院の僧月照と信海、そして西郷隆盛の石碑だ。(月照・信海は兄弟)

「月照」の画像検索結果月照

右手にある碑は、近藤正慎(しょうしん)

そして忠僕の人、大槻重助。

これらの人の関係は?

まず月照・信海の兄弟僧が尊王攘夷運動に走る中、月照と西郷隆盛は親交を深め、幕府に追われる身となる。

進退窮まり、薩摩の錦江湾に隆盛と入水心中をする。(一説には一線を越えた中とも言われる)そして隆盛だけが生き残る。

大槻重助はその月照に最後まで、忠僕の人として付き従った。

近藤正慎は、京都において幕府から月照の行先を尋ねられ、拷問の末

自ら舌を噛み切って死ぬ。

維新の後、その二人の子孫にだけ、清水寺は境内で茶屋を営むのを許可した。

「忠僕茶屋」と「舌きり茶屋」と言う。

話はそれだけで終わらない。

その近藤正慎のひ孫が、近藤正臣である。

 

IMG_1764

 

IMG_1760

京都というところは奥深い。

 

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121 アチャコの京都日誌 再びの京都 清水寺 可愛い石仏

2017-08-18 15:28:55 | 日記

清水寺シリーズ

11番は、奥の院。

本堂「清水の舞台」を過ぎて、すぐ奥が奥の院。2年ほど前まで改修で全面覆われていたが、今は鮮やかな朱色に目を奪われる。

一般的に奥の院は、山深い奥にあるものだが、清水はすぐそば。隣のはなれという感じ。

 

 

定番の眺めも今は、こんな感じ。これでも拝観料取るか????

さて、持ちネタ二つ目。

 写真は清水HPから

この石仏たちは?

明治維新の時、神道国家を構築しようと、薩長政府は神仏分離令を発布した。それまでお寺と神社はあたり前に同居していた。

その発令の為、廃仏毀釈運動に発展、日本中のお寺が破却の危機に襲われる。

薩長のおひざ元の鹿児島県では壊滅的な被害を受けて、お寺は今でもほとんどない。

ここ京都も・・・。

町内にある小さな祠や石像も破却されただろうと思われる、しかし心ある人はその石仏を清水寺に非難させた。

そしてここに並べて難を逃れた仏さまが今なお残っている。

如何に清水寺が庶民に馴染んでいたか、分かるエピソードだ。

写真はちゃんとよだれかけをしているが、訪れた時はこんな感じ・・・。 

 

お盆をはさんで新しい装いになるのか?

本堂から北総門を出て、塔頭 成就院 の方に向かう途中に見れる。ぜひ訪ねれ欲しい。

 

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120 アチャコの京都日誌 再びの京都 洛陽33か所巡り 10番 清水寺 善光寺堂

2017-08-17 15:48:35 | 日記

朝早く込まないうちに清水寺に行って来た。

10番から14番まで一気に回る。

清水寺(京都)

トラベルメーカーのHPからの写真(現在は改装中で完全に足場に覆われている。)

何と言っても人気ナンバーワンの観光スポットだから、観光バスでアジア人が大挙押しかける。

私は以前、清水寺をテーマにセミナーを開催していたので、「持ちネタ」を紹介する。

清水の舞台が余りにも有名だが、そのほかに見どころがとても多いのだ。何度行っても決して飽きない。

第10番 善光寺堂は、清水の山門前にある。訪れる人を私は見たことがない。

この「首振り地蔵」には、名前がちゃんとある。

鳥羽八。幇間(東京で言う太鼓持ち)だったが、借金で首が回らなくなったと言うのだ。

ところがとても人柄が良く人気のあった鳥羽八、芸子や舞妓に助けられ借金を返済した。

深く感謝した鳥羽八が、自らの姿を刻んだと言うのだ。

面白いのはその首。360度まわる。どうぞぐるぐる回して拝んで行ってください。

生涯金に困りません。??

よく見ると毛糸の帽子。今は夏仕様になっていた。

仁王門は、重要文化財

清水寺の見学裏技。ここの拝観料は、本堂(舞台)のみ必要なので、それ以外はタダで見れる。現在舞台は改装中なので完全に足場で覆われている。ならばと、音羽の滝や奥の院、泰産寺子安の塔などすべて普通にタダで見学できる。もちろん今人気の地主神社もその他のお堂もすべて見られる。境内図をよく見て巡るのも一興だ。

セコイか??

次は11番 奥の院。

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119アチャコの京都日誌 再びの京都 洛陽33か所 大蓮寺 小さな発見

2017-08-16 21:27:54 | 日記

送り火の日、8番の大蓮寺に行って来た。7番の長楽寺が円山公園の中にあるので、

どう考えてもここを先に行く事にする。

二条通りの川端東地域。鴨川の東で岡崎との間のあたりには寺院が集中する。

秀吉が寺町通に寺を集中させたのは有名だが、通りに収まりきらなかった寺をここに集めた。

歴史的に重要な寺をいくつか見つけたが、小規模な寺院が中心だ。

そのど真ん中に、大蓮寺があった。もちろん初めてだ。まずこのポスターが目に入った。

明治初期、各檀家先を懸命に走って回ったお坊さんに因んで、足腰のお守りを配ったと言う。

「走り坊さん」良いじゃないですか。

?法勝寺の礎石。

ここから東に1キロ当ほど、岡崎公園周辺に平安後期、白河天皇の時代、

六勝寺と言う、勝の字が付いた6つの寺が次々建てられた。

検定受験者は暗記する。確か、法勝寺・尊勝寺・最勝寺・円勝寺・成勝寺・延勝寺。

建立は、白河天皇・堀川天皇・鳥羽天皇・待賢門院・崇徳天皇・近衛天皇の順だが、

最初の白河院の法勝寺には、近年八角九重の塔があったと分かった。なんと100メーター以上の高さだったとか。

東寺の五重の塔の倍だ。

その、法勝寺の礎石だと・・・。本当か?

境内には蓮の花が満開?いや満開を過ぎた蓮の池。

小さな発見だが、貴重なお寺だった。

次は、円山方面へ向かう。

 

巡礼所一覧 広域マップ

33か所巡り公式HPから

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