雪の峠道は、2004年当時のトヨタ車のCVTの挙動が良く解りました。
CVTを含め、ATでの雪の峠道は未経験。
しかし、雪がない状態でも「この車の駆動系は、雪の峠道は走りにくそうだ・・・」と思っていました。
その良い例が「低抵抗路面での発進」
それまでの4ATでは起きなかったホイールスピンが、一瞬だけどいとも簡単に起きる。
例えば、砂利の駐車場。
MTの頃から「アクセルの踏み過ぎ」でホイールスピンなんてまずさせる事無く発進する私ですが、シエンタは最初に駆動力がかかる瞬間に「ズルッ!」とタイヤが空回り。
それ以外にも、シエンタでは妙な挙動があった。
雨の橋の金属の継ぎ目部分。
30~40km/h程度でやや加速状態にある時、ゆるやかに加速しているにもかかわらず、金属部分にタイヤが乗ると、そこでまた一瞬「ズルッ!」
CVTの特性なのでしょうが、ドライバーは意図的な操作は何もしていないわけなのに、駆動系が勝手に動く。
「これは、路面抵抗の低い雪道で走りにくそうだなぁ・・・」というのが、それまでの予感。
そして、その予感は正しかったわけ(^^;)
まず、登りの発進。
予想通り、通常の4ATならタイヤが滑る事は無いレベルのアクセルの踏み方なのに、いとも簡単に「ズルッ!」
砂利道レベルで起きるのだから、それより路面の摩擦力が少ない雪道では尚更でしょうね。
「スノーモード」をONにして発進すると、その極端な挙動は抑えられるので、スノーモードONは雪道での安全条件でしょう。
最近のトヨタのCVT車には、そのスノーモードのスイッチが無いようですね。
スノーモードにしなくても、特に空転の問題無く走れるような制御が開発されたのだと思います。
さて、ここからは少し走行速度が高い状況でのお話。
積雪5cmなので、私の走行速度は通常のペースの10~15km/h低い速度で峠を走行。
恐らく一般のドライバーは20km/hは低い。
というか、そのくらい低い速度で走らないと、雪道は危険です(笑)
私が速いペースで走ったのは、シエンタの限界領域を見極める為ですからね。
他車や他者のいない峠道だから、そのペースで走れたわけです。
さて、上り坂では先程の悪さがしっかり顔を出しました。
コーナーの途中で緩やかに加速しようとアクセルに力を入れると、シエンタは「上り坂になって力が必要」と解釈し、ギア比を低く下げるのでフロントタイヤに余分に駆動力をかける。
そうなるからフロントタイヤは容易く空転、それまでコーナーで踏ん張っていたのに、この空転でタイヤが外に流れ出す。
ここでドライバーはアクセルをオフにして、フロントタイヤの空転をやめさせ車がコースアウトしないように対処すると思う。
MTや4ATなら、アクセルオフですぐスリップが止まりハンドルを切った方向に素直に曲がってくれると思う。
しかし、シエンタはすぐそれに応えてくれない。
アクセルをオフすると、シエンタは「平地になった」と解釈しギア比を上げる。
つまり、アクセルオフがすぐにタイヤに伝わらない。
結果、フロントタイヤはドライバーの思惑以上に空転が続き、滑り続けるわけ。
「雪の無い時に比べて20km/hは低く走らないと、対向車が来たらそのまま突っ込んじゃうよなぁ・・・」
Sレンジで走れば、このようなギア比の変速は少ないから走りやすいかと言うと・・・。
40km/hくらいで峠のカーブを走る場合、Sではギア比が低すぎてエンジン回転が高く、逆にタイヤが空転し易い。
マニュアルモード付きのシーケンシャルシフトであれば、このような悪さは出にくいと思うが・・・。
ブレーキについては慣れの問題も有るけど、ABSはタイヤがまだ余裕を持った状態で作動を始める。
私の感覚だと、「えっ!? こんな早い段階で!?」と驚くくらい。
実際ブレーキを踏み続けると、シエンタのABSは思い直した様に、最初に作動した減速力より強い減速力を出してくれる。
最初にABSが作動するレベルしか減速してくれないと、間違いなくガードレールに一直線です(苦笑)
その分ドライバーはブレーキの踏みはじめで「ヒヤッ!」とするから、安全上よろしいかと思うw
結局アクセルレスポンスが鈍い「スノーモード」でノロノロ走るのが、初期型シエンタでは一番無難、という事でしょうね。
私のところの常連さんである真鍋清さんも、恐らく似たような挙動を体感していると思われます。
コメント
- さんじ18 [2011年2月21日 22:56]
- 始めましてかな?
シエンタは、FFですか?
4WDでも同じような状態になります。
スタットレスタイヤの目が8分目だと仮定して
空気圧を少し減らすと発進時の空転は減ります。
峠だとODオフ状態にして走ると安定します。
(ギアを1段落とした状態を維持させる)
CVTには、ODオフが無い場合は、答えが見つからないが、空気圧調整でグリップ力は良くなります。 - EP82-SW20 [2011年2月22日 22:34]
>さんじ18さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw
いえいえ、時々コメント頂いていますよw
FFなので雪道ではフロントのグリップがなくなると、外に流れるだけで加速には全然使えません。
もっとも豪雪地域ではないのでFFで十分ですが、走りにくいです。
空気圧は今回敢えて下げませんでした。
通常の状況で雪の峠を走って「どう?」を見たかったので。
初期型のシエンタの場合、駆動方式が同じであったらCVTよりは通常のATの方が走り易いと思います。
オーリスの頃になりますと、4WDも最初からCVTになっているので、それ以降のCVT車はその辺が改善されていると思われますw- まめ八 [2011年2月22日 23:31]
- こんばんわ。
やはりCVTは、MTは勿論、ATにも雪道走行は及ばないようですね。
昔、MTのファミリア・アスティナ(勿論MT)に乗っていた時に、阿蘇を下山中に急な吹雪に見舞われた事があります。かなりの急勾配をノーマルタイヤで下ってきたのですが、ギアを1~2速に固定して駆動輪(FF)のグリップに注意して運転したところ何とか下界まで下ることが出来たことを思い出します。ABSも無い時代に良くそんなことで来たものだ、と我ながら今でも感心しますよ。
CVTでは、例えマニュアルモード付きでもこうした微妙なフト&アクセルワークは無理だと思います。私の場合、CVTはおろかATでもノーマルタイヤでの雪道走行は無謀だと諦めていたので早々にスタッドレスタイヤの購入に踏み切りました。
前にも書きましたがスタッドレスタイヤではCVTでも何ら問題なく雪道走行が可能です。
ところでソニカにはスノーモードなるものが付いていません。ソニカの4WDがどれ位の雪道走行性能なのか知りたいところです。 - kazuki1641 [2011年2月25日 9:50]
- 早速、インプレしましたね。
CVTの雪道走行の難しさとして、エンジンブレーキの活用がしにくい点が大きいように思います。Sモードにシフトダウンしても、回転数が上がるだけで車速は急激に下がりません。
特に下りの急坂には勇気が入りますし、自宅近隣は坂も多いので道も選ばざるを得ません。ABSの作動も早すぎるし、慣れたドライバーならば停止距離は、ABS無しの方が短いかもしれません。
シエンタにスノーモードが付いているのは助かりますが、山道の走行が多いならば、やはり4WDということになりますね。最近のCVTはどうなのでしょうか。 - EP82-SW20 [2011年2月26日 0:08]
>まめ八さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw
シエンタに関してはkazuki1641さんもコメントされていますが、ABSの初期作動は早いですよ。
私はABSレスの車での氷結路走行に慣れていたので、初めてシエンタで氷結路上でのABS作動に対し、「人間ABS」をしてしまいブレーキを放してしまって怖い思いをしましたね(^^;)
ソニカはスノーモードSWが無いのであれば、私のシエンタより低μ路の挙動がマイルドになるようにプログラムされているのだと思いますよ。
>kazuki1641さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw
kazuki1641さんも同様にABSが早過ぎると感じられますかw
私も多少モータースポーツかじっていたので、「人間ABS」の方が早く止まれると思っています。
CVTのSレンジのエンブレは「何の為のエンブレ?」と私も思います。
通常の下り坂制御のエンブレの方が、制動力は高いですよね。
しかもギア比が2速レベルですから・・・。
初期型シエンタの場合、雪道走行が多い人は、燃費が悪くても通常の4ATの方が無難だと思います。
最近のCVTはスノーモードSWが無いようなので、改善されていると思いますけど・・・。
あなたのブログにコメント投稿されたものです。