エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

梅真白

2014年01月31日 | ポエム
鉢植えの、真白の梅が散り始めた。
鉢植えの梅は、夕方には玄関の内に散り込む。

咲き初めの頃から、取り込んでいる。
柔らんできた蕾が愛おしかったからである。



花は過保護に愛でたい。
そうする価値はある。
手をかければかけるほど、花は綺麗になっていく。

そうそう、声かけも大切である。
真白の梅が、薄暮の光の中で佇む姿は、あたかも雪女である。







「梅白し夕に取り込む家の中」







「梅早し」とか「寒梅」とか言う、季語の世界も良いけれど、真白の梅を愛でる時には純粋に喜びたい。
梅よ、きみにはその愛情を充分に吸いあげるだけの賢さがある。



だがしかし、自力では動けないから・・・。
君の意思を忖度して、ぼくが手をかけるのである。



        荒 野人