エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

ヒメシャラの花の下には・・・

2010年05月31日 | 日記
姫沙羅・・・ヒメシャラの花が咲いている。
沙羅双樹と同じ花と思われがちであるけれど、実は違うのである。



娑羅双樹はインドの高地などに生えるフタバガキ科の サラノキ で種類は別なのである。
日本には存在しないことから、平家物語の「沙羅双樹の花の色」の娑羅双樹はこのヒメシャラといわれている。

因みに、平家物語の冒頭を改めて読んでみる。

祗園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必滅の理(ことわり)をあらはす
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし

である。



ヒメシャラの花言葉は「謙譲」である。
なるほど、つつましやかである。

参考までに沙羅双樹の花言葉は「愛らしさ」である。

日本では、夏椿も沙羅双樹やヒメシャラを混同している向きもある。



しかし…夫々違う花である。
釈迦が悟りを開いたのは、沙羅双樹の木の下である。

ヒメシャラや夏椿を、沙羅双樹と同一視したいという、人の心が伺われるのである。
そこには自分の運命を信じたい!という悲しいまでの人の深層心理が反映されている。





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                     荒野人


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