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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

曼珠沙華

2017年09月16日 | ポエム
曼珠沙華が、そここで咲き誇っている。
けれど、注意したいのは咲くと同時に老いてゆくのである。
すぐに、枯れ細い一本の蘂になってしまう。

我が家の近くの曼珠沙華は、赤白黄と三食揃い踏みである。
それぞれに風情があって、目を楽しませてくれる。



この花の根に毒があるとも思えず、徒にその姿に魅入ってしまう。
美しいものには、毒があると云うのは本当だ。
この花を俳句に詠うのは、優しそうでいてなかなかに困難だ。



今年の繪硝子の俳句コンクールに一句だけ、そっと潜ませた。
あの、ピンと張り切った花に神の怒りの形を見たと詠んだ。
美しいだけでは、面白くないからである。



毒がある花だと云った。
畦道に咲いているのは、稲田をモグラなどの野生から守る為である。

神田の畦に奇麗に咲いていた。







「畦に沿ひ神田護る曼珠沙華」







この風情に秋の深まりを見るのは、ぼくだけであろうか?
時空を超える美しさこそが、曼珠沙華である。


          荒 野人


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