「おまえはわたしの民イスラエルを攻めに上り、地をおおう雲のようになる。終わりの日に、そのことは起こる。ゴグよ、わたしはおまえに、わたしの地を攻めさせる。それは、わたしがおまえを使って、国々の目の前にわたしが聖であることを示し、彼らがわたしを知るためだ。」(エゼキエル38:16新改訳)
北方の大国メシェクとトバルの大首長(だいしゅちょう)ゴグとはだれを指すのだろうか。多くの人たちはロシアとその配下(はいか)の国々と考えている。そのときが来るまで正確なことはわからないが、とにかくおどろくような大軍を編成(へんせい)してイスラエルにおそいかかる勢力なのであろう。「地をおおう雲のようになる」(9,16)とあるので、5万や10万ではないと思われる。一国だけでは不可能で、イラン、リビア、エチオピアや東部ヨーロッパ、中央アジアの同盟国(どうめいこく)も加わるとみてよい。▼神は昔から預言者たちを使って長年にわたり、ゴグの軍隊がイスラエルに襲来(しゅうらい)すると予告しておられた(17)。アッシリアやバビロン帝国も考えられるが、ゴグは首長と呼ばれており、王ではない。人民の中から選ばれた統率者(とうそつしゃ)という意味で首長といわれるのかもしれないが、それ以上くわしいことは不明。▼ともあれ、患難時代の最後には全世界の軍隊が聖地に攻め寄せると預言され、その中核を成すのがゴグ連合軍なのであろうか。いずれにせよ、人類歴史始まって以来の戦乱であり、主の御介入(ごかいにゅう)によって終わることはたしかだ。