バーツラフ・クラウス大統領がチェコの芸術家、ヨゼフ・チャペック(1887-1945)のかつてない規模のレトロ展をプラハ城の乗馬学校で主催しました。水曜日が初日でこれまで公式には知られていない作品も含めて約1000点が公開されています。 芸術史家のパブラ・ペキコ-バさんが個人の所有者も含めてチャペックの作品を展示会で公開する監督をしています。作品の中には紛失されたと思われていたものがある一方、 作家が1946年に亡くなってからわずかな期間だけ公開されたものもあります。 絵画やデッサンだけでなく、グラフィックアートの作品、風刺漫画、本の装丁、劇場装飾のイラストやデッサンも見ることができます。 第1次大戦前、ヨゼフ・チャペックはチェコのアバンギャルドの指導的な代表者であり、彼の作品は独特の手法で表現主義やキュビズムに影響を与えました。 作品展は1月17日まで開催されます。それから東ボヘミア地方のパルドュビッツェに移ります。1920年から彼の芸術的仕事は他のどんなグループや集団の行動とはつながりを持ちませんでした。 ペキコ-バさんは、芸術的自由は彼にとって創作活動における唯一の、そして最も崇高な価値だったと、初日の水曜日に指摘しました。 ヨゼフ・チャペックは、多才な芸術家で、小説やおとぎ話、短編やドラマを書きました。時には、彼の兄弟で有名な作家でありジャーナリストであるカレル・チャペックと共に仕事をしました。 ヨゼフ・チャペックはナチの強制収容所に送られ、第2次大戦終結の直前になくなりました。 (記事:Prague Daily Monitor)
*ヨゼフ・チャペックは日本人にもおなじみのイラストやお話もたくさんありますが、「ロボット」という言葉の考案者としても有名です。
*ナチの強制収容所に送られたのは、ユダヤ人だったからではありません。ナチやホロコーストを批判した芸術活動が問題視されたからです。芸術的自由を創作活動の軸としたヨゼフは精神の自由を貫く強靭な魂の持ち主だったのです。その作品の優しさ、温かさに触れるとき、そのことを思わずにはいられません。
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