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中原の虹 第四巻 浅田 次郎 講談社 このアイテムの詳細を見る |


浅田次郎 著 : 中原の虹
を、読みました。
待望のシリーズ完結編。
清朝が終わりを告げた中国は、群雄割拠の時代さながら
多数の改革派が、国のかじ取りをしようと台頭していました。
しかし、山海の関を越えた東北部は張作霖の天下で
まるで、一つの国家のごとく、民は張作霖のもとにまっていました。
北京で溥儀に仕えつづる春児(チュンル)と
張作霖の頼もしい右腕として活躍する春児の兄、春雷(チュンレイ)
最終章、彼らの運命はいかに。
貧しい寒村で、糞を拾ってようやく生きていた春児。
彼は、その冬を越すことなどできず、幼いころ妹と二人で
死ぬ運命でした。しかし白太太のお告げに勇気づけられ
宮中でも最も偉い宦官となって、清朝の終わりを迎えます。
いろんな登場人物が登場しようとも、春児の姿を追って
読み進めてきた私ですが、どうもこのシリーズの終わり方は
まだまだ、この先が続いてゆきそうな。そんな期待が持てる
終わり方だったように思います。
どんな苦境に立った時でも、決して心を曇らせることのない
春児が、どうか幸せになる姿を、見届けさせてほしいっ!!
そう切に願って、続きのシリーズを待ちたいと思います。