Mrs.ベリーのVeryな一日

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もういちど生まれる

2013年02月06日 22時48分45秒 | ベリーの感想文(本・映画)
もういちど生まれる
朝井 リョウ
幻冬舎

朝井リョウ 著 : もういちど生まれる
を、読みました。


大学では友人をほとんど作らず、男子一人女子一人の友人との
ちいさな世界で学生生活を送る汐梨。
ちゃらちゃらと、明るく日々を生きながら漠然と不安を抱える翔多。
自分の才能は本物なのか?あふれる才能にも疑問を感じる美大生。
双子の妹は学園のアイドルにして読モ、しかし自分は冴えない二浪生である梢。
そして、自分のダンスの実力や、現実に気づき始めて焦る遥。
それぞれの立場の若者が、若さの中でもがきながらも
少しでも前進しようとする姿を描いた物語。


この本の中でいちばん心に残った
『無責任と引き換えに、自由を背負わされている』という言葉。
この言葉は、現代の若い子たちが行き場のない閉塞感を感じていながらも
律儀に若者を演じているのが、良く現されている気がしました。

御存じ最年少で先日直木賞を受賞した朝井リョウの作品で
去年の直木賞にもノミネートされていましたね。
今どきの子たちが使う、日常の言葉が軽快で
朝井リョウの筆力恐るべし!と、早速ファンになっちゃいました。

それにしても、かなり繊細な表現が随所にちりばめられた物語で
ぼーっと読んでいると、可愛らしい女の子が書いたんじゃない?と
思えるほど、女の子の心理の観察は精密でした。
う~、やぱり恐るべしっ!馬顔朝井リョウ!!