エルニーニョ (100周年書き下ろし) | |
中島 京子 | |
講談社 |
中島京子 著 : エルニーニョ
を、読みました。
瑛(てる)は、東北から上京して大学生活が始まるやさき
DV男につかまって、軟禁生活を強いられていた。
しかし、ある日であったストリートミュージシャンの女性の
歌をきっかっけに、逃走を決意する。
そしてたどり着いた、南の街。
そこで彼女は、7歳の少年ニノと出会う。
彼もまた、小さな体で迫りくる灰色の男から逃げていたのだった。
そこから始まる、二人の逃亡劇。
はたして、彼らの行く末には何が待っているのか?
エンデの“モモ”をモチーフにしているのか?
ニノは、不思議な力を持っていて
読み手と主人公の瑛を、強い力で引きつけます。
マリア様に抱かれた、赤ん坊のイエスキリストのように。
スリルを感じるロードストーリーながら
心温まるお話でした。