![]() | 新訳 少女ポリアンナ (角川文庫) |
木村 由利子 | |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
エレナ・ポーター 著 :少女ポリアンナ
を、読んだ。
馬車もあるが、車も走っている。
そんな時代のアメリカが舞台の児童小説。
少女ポリアンナは、幼くして天涯孤独となる。
実母は、若い時分に貧しい牧師と駆け落ちした。
そんな母は、ポリアンナの幼い頃に亡くなり
信仰を守り清貧を守っていた父親にも先立たれたのだ。
孤児となったポリアンナは、
母の実家に住む、母の妹の元で暮らす事になる。
旧家然とした、母の実家は豪邸で
メイドも庭師も住まわせていた。
夢のように豊かな暮らしをおくれるのか?
と、思いきや陰鬱で堅物の叔母は、
ポリアンナに他人のような態度を取るのだった。
明るく元気で、ひたすらに健気なポリアンナの
ひたむきさに、心洗われ、深く考えさせられる。
ストリートチルドレンの“モモ”と
アルプスの天使“ハイジ”と
妄想少女“アン”を
ミキサーでドロドロに混ぜたみたいな
アメリカンガールだと思った。
大大円のハッピーエンドかと思いきや
ラストは、少し歯切れが悪い気がした。
人の傲慢さや、偽善を問題提起していたのかな?