ビーンの不定期日記

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 「思いつき
   いかげん日記」

法然さんのおしえ

2010-11-11 17:53:30 | 般若心経
法然は浄土宗の開祖です。

ただひたすら念仏を唱えなさい。
そうすれば極楽浄土へ徃けますよと説きました。

詩人の伊藤比呂美さんの
「読み解き 般若心経」(朝日新聞出版)の中で法然の教えを記述している個所があるので紹介します。
伊藤さんが現代語訳した文です。




 「となえるがよい-法然」


現世を生き抜くには

念仏をとなえるために生きようとするのがよい。

念仏に専念するためにじゃまになることは

何であれ

捨てて、忘れて、やめてよい。

ひじりとして生きておっては念仏ができぬというなら

妻を持ってとなえるがよい。

妻がおってはできぬのなら

ひじりになってとなえるがよい。

定住しておってはできぬというなら

家を追ん出てとなえるがよい。

放浪しておってはできぬのなら

一所(ひとところ)に住み着いてとなえるがよい。

生活をやりくりしておってはできぬというなら

人に食べさせてもらいながらとなえるがよい。

養われておってはできぬのなら

自力で生活してとなえるがよい。

一人ではできぬというなら

仲間とともにとなえるがよい。

人といっしょではできぬのなら

一人で閉じこもってとなえるがよい。


……………………

念仏を「ひたすら」に唱えるとは、このようにただひたすらに-、と言うことなのですね。

「ひたすら」の言葉には、無心さ、健気さ、そして何より一途な心の強さがあるということを知りました。