男とは、強い人間(或はサラリーマン)とは、弱音を吐かず、愚痴は言わず、一人耐え忍ばなければいけない。 そう思ってきました。
しかし不満の掃け口先を間違えてしまうと、私のように人生の道を踏み外してしまいます。
いま瀬戸内寂聴さんの「あおぞら説法」(光文社)を読んでいます。
その中から抜粋します。
阪神大震災の被災者の中で、特に孤独な老人の自殺者が多いことに触れて-
「貧乏では死なない。病気でもなかなか死なない。
しかし、寂しさで死ぬ(自殺する)ことはあるんです。〈中略〉
これは皆さんも覚えておいてくださいね。
悲しい目に遭った人、つらい目に遭った人、今もずうっと苦しんでいる人、
そういう人たちは本当は話を人に聞いてもらいたいのです。
けれども、だれにでもはそれを言えないでしょう。
だから、安心な人に言いたいわけです。
そして、人間は悲しいこと苦しいことを口に出して言いますと、胸がすうっとするんですよ。
昔から-たとえば兼好法師は
“物言わぬは、腹ふくるるわざ”
と言っておりますが、そのとおりなのね。
人間というのは、黙ってひとりで悲しさや苦しさにたえているということは、とてもつらいんです。」
しかし不満の掃け口先を間違えてしまうと、私のように人生の道を踏み外してしまいます。
いま瀬戸内寂聴さんの「あおぞら説法」(光文社)を読んでいます。
その中から抜粋します。
阪神大震災の被災者の中で、特に孤独な老人の自殺者が多いことに触れて-
「貧乏では死なない。病気でもなかなか死なない。
しかし、寂しさで死ぬ(自殺する)ことはあるんです。〈中略〉
これは皆さんも覚えておいてくださいね。
悲しい目に遭った人、つらい目に遭った人、今もずうっと苦しんでいる人、
そういう人たちは本当は話を人に聞いてもらいたいのです。
けれども、だれにでもはそれを言えないでしょう。
だから、安心な人に言いたいわけです。
そして、人間は悲しいこと苦しいことを口に出して言いますと、胸がすうっとするんですよ。
昔から-たとえば兼好法師は
“物言わぬは、腹ふくるるわざ”
と言っておりますが、そのとおりなのね。
人間というのは、黙ってひとりで悲しさや苦しさにたえているということは、とてもつらいんです。」