形見に何冊か楽譜を頂いた.
先生のメモが書いてあるものを少し。
その中にはコピー譜の
ブランデンブルグ協奏曲第5番も含まれていた。
少し黄ばんだ楽譜にはメガネの絵が書き入れられていて、
ああ、ここは気をつけないといけないんだな・・・
と教えてくれる。
この曲を来月演奏することになった。
恩師の触れていた楽譜で本番を迎えるのだ.
古い印刷が刻んだ時を感じさせ、
すぐに師匠のバッハを思い出す。
豊かな深い響きは哲学的であり躍動的だった。
バッハは一生かけてゆっくり勉強しようと
じっくり自分で楽譜を読み込んでから
先生にレッスンを受けようと思って、
後回しにしていたのだけれど、
気がついたら間に合わなかった。
今は、自分で考えるだけの知識が
蓄積されているのが分かるから
これは天国からの宿題なのだなと思っている.