2021.08.05撮影
今日は、作曲家のシューベルトの名前を冠した園芸種2種、と思ったんですが、ひとつは園芸種で、もうひとつは原種です。記事名は、フランソワーズ・サガン(Françoise Sagan)の小説「ブラームスはお好き(Aimez-vous Brahms?)」(フランス語)をマネして、「シューベルトは、お好き?(Lieben Sie Schubert?)」(ドイツ語)にいたします。
まずは、シューベルトについてですが、ご存知の方も多いと思いますので、紹介はごく簡単にし、あとはWikipediaに任せます。
フランツ・ペーター・シューベルト(Franz Peter Schubert)は、オーストリア生まれの19世紀初頭に活躍した作曲家です。短命で、ベートーベン(Ludwig van Beethoven)の亡くなった翌年に31歳でなくなっています。作曲家の多くにもれず、経済的には苦しかったようです。シューベルトと言えば、歌曲(ドイツ・リート)で知られますが、交響曲、室内楽曲、ピアノソナタ、等も作曲しました。
花の話に入る前に、テノールのピーター・シュライアー(Peter Schreier)で、シューベルト作曲の歌曲(リート)の「セレナーデ(Ständchen)」をどうぞ。
歌(テノール)ペーター・シュライアー(Peter Schreier)
作曲 フランツ・シューベルト(Franz Schubert)
作詞 ルドヴィッヒ・レルスタプ(Ludwig Rellstab)
2021.08.05撮影
この花は、一般にフロックス(Phlox)と呼ばれるものの園芸種のひとつで、‘Franz Schubert’「フランツ・シューベルト」と名付けられているものです。なぜそう呼ばれるのかは、全くわかりません。
ハナシノブ科(花荵科 Polemoniaceae)
クサキョウチクトウ属(草夾竹属桃 Phlox)
クサキョウチクトウ(草夾竹桃 Phlox paniculata)
園芸種 ‘Franz Schubert’「フランツ・シューベルト」
「フランツ・シューベルト」はわたしの最初の(なんか余計なことを想像している人はいますか)フロックスで、花の外縁が白っぽいのに他のところが不思議なピンク色であることに惹かれました。その色の違いが、ツボミにも、螺旋状の2色になって現れます。
このフロックスは、わたしは大事に大事に育てて、20年以上わたしの庭にいてくれたのですが、なぜか、今年咲いてくれませんでした。最初から丈夫そうではなかったのですが、植えていたところがどんどん周りの木の成長の陰になって、ますます弱そうになっていました。
それで、去年半分ほど陽の当たるところへ移植したのですが、今年出てきたのは30センチにも育ってから枯れてしまいました。周りのフロックスは元気にしているのに。(泣、泣、泣)
でも、あきらめていません!!! 来年を待ってみます。それに、今年北側で咲かなかったのは、ある動物のせいかもしれないのです。これについては、いつかご報告します。
2021.08.05撮影
次の植物は、フロックスに全く関係なくて、おネギさんです。お花としては、アリアム(Allium)ですけど。
2022.06.18撮影
この風変わりなネギ坊主が、なんと、園芸種ではなく、Allium schubertii と呼ばれる原種(species)なんです。地中海の東側から中央アジアにかけて、が原産です。それと、これもウソみたいなんですけど、乾いたタネが落ちて、風によって地上を転げていって拡散するそうです。もう、信じられません。
花の部分を拡大すると、次のようになります。異なる長さの花茎を伸ばすのは、タネの落ちるところを広める「方策」なんでしょうか。
2022.06.18撮影
タネになると、次のような姿になります。これで来年は、庭中(南側)、シューベルトになるかなあ。前代のシューベルト・アリアムは、北側でダメになったの、何年も咲いてくれたけど。フロックスももどってくるかなあ・・・
2022.08.11撮影
ところで、最後に白状しておきますが、アリアム・シューベルト(Allium Schubertii)の Schubertii は、作曲家のシューベルトとは全く関係のない可能性もあります。例えば、この植物を同定した人の名字が Schubert であった、ということかも。でも、フロックスの方は、園芸種名をわざわざ「フランツ・シューベルト」と名づけてあるので、これは、作曲家の名前からでしょう。
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